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兜町地獄耳 強烈だった日経平均株価の上昇 短期投資家は小型株で身動き取れず 「夏枯れ」知らずの相場は激しい値動き続く

zakzak by夕刊フジ / 2024年7月17日 6時30分

証券ライター それにしても、先週の日経平均株価の上昇は強烈だったな。4万2000円を軽々と超えていった。

証券会社営業マン カナダの公的年金や欧州の投資マネーに加えて、オイルマネー流入のウワサまであったからな。どれも未確認情報だが、先物の売りポジションを踏み上げるには十分だった。

ライター さらに、日本のGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が日本株の保有比率を引き上げるのではないかとの観測もあったな。現状の25%から30%に引き上げると、約12兆円の買いが想定されるらしい。

営業マン 12兆円というのは、どうなんだろう。最近の急上昇で、すでに30%を超えているような気もするけどな(笑)。

ライター キミの顧客も、ずいぶんともうかってるんじゃないか。手数料収入も増えているだろ?

営業マン それが、そうでもないんだ。もうかっているのは、主力株をゴリラ並みの握力で握り続けている一部の長期投資家だけだ。そんな顧客は、頻繁に売買しないから手数料収入は見込めない。手数料収入が期待できる短期投資家は小型のグロース株に投資していて、含み損が増え続けて身動きが取れない状況だ。

ライター 確かに、上昇しているのは時価総額が大きい主力株ばかりだ。日経平均が大幅高したときも、全体の6割以上の銘柄は値下がりしていた。でも、短期投資家なら、含み損が膨らむ前に損切りするんじゃないか?

営業マン そんなことができるのはほんの少数だよ。ほとんどの投資家は、自分が損切りした途端に上昇することを恐れて持ち続けているんだ(笑)。

ライター その気持ちは痛いほどわかるよ。知り合いの専業トレーダーたちも、先物の売りポジションを増やし続けた結果、この2週間で今年の利益を吹き飛ばしてしまったと連絡があった。

営業マン でも、先週の金曜日は、日経平均で1000円以上下げる場面があったから、一息ついたんじゃないか?

ライター 1000円安といえば強烈だけど、7月上旬だけでも値幅にして2700円くらい上がったから、まだ取り戻せてはいないはずだ。証券会社は、ここからの相場はどう見てるんだ?

営業マン 弱気になったら手数料収入が上がらないから、相変わらず強気だよ。ただ、これまで同様、主力株が中心で、押し目買いをすすめている営業マンが多いよ。

ライター この季節は、例年、相場のボリュームが極端に減少して「夏枯れ相場」になるけど、今年は海外投資家も積極的で売買高は増えている。彼らが買っているうちは、まだ強気で行けそうだな。

営業マン ただ、彼らは見切りも速い。そのときに一気に崩れる可能性も考えておかないと……。

ライター いずれにしても、しばらくは激しい値動きが続きそうだな。

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