1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 政治

姑息な〝減税潰し〟石破自民のドケチ戦略、国民民主と維新を両天秤 年収の壁「123万円」で政権維持へ「より安上がりな連携」図る

zakzak by夕刊フジ / 2024年12月20日 11時35分

「安上がり」とは何か。

年収の壁をめぐる国民民主党の「178万円案」で、政府は国と地方をあわせ、7兆~8兆円程度の税収減を見込んでいる。一方、日本維新の会が推す「高校無償化」では、コストは6000億円程度ともされ、自民党内でも「維新との連携の方が安く上がる」との声が上がっているのだ。

実際、大蔵官僚出身で「緊縮財政派のラスボス」と呼ばれる自民党の宮沢洋一税制調査会長を筆頭に「178万円案」に根強い抵抗があり、自公国の交渉の膠着(こうちゃく)を招いた。

荻原博子氏「野党使い捨てにされるだけ」

こうしたなか、玉木氏の「握った」との発信に、日本維新の会の代表の吉村洋文大阪府知事がかみついた。

吉村氏は自身のXに、「我々は何も握っていません。103万円の壁突破には賛成の立場です。憶測は控えて頂いた方がよいかと。地獄の底まで、本気で腹括ってやる、一緒に178万円目指してやろう、というなら、協議しましょう。但し、パフォーマンスはなしです。僕らも実現したい公約がありますので」と反論している。

与野党の大乱戦をどう見るか。

政治評論家の有馬晴海氏は「自民党の伝統的な『揺さぶり戦法』だが、少数与党に転落した現状では悪手だ。『政策コスト』に心を奪われて、国民の負担軽減は二の次と受け止められれば、来年の参院選も大惨敗必死だ。日本維新の会、国民民主党も、自民党の天秤(てんびん)にかけられたとみなされればマイナスにしかならない。自民党はチキンレースを展開しつつも、結局は国民民主党に歩み寄るしか道はないだろう」と分析する。

日本維新の会の前原誠司共同代表は19日の定例記者会見で「『天秤』にかけられるつもりは全くない。国民民主党の年収の壁引き上げについて大賛成で、邪魔するつもりは毛頭ない」と強調した。

だが、有馬氏は「事実上、天秤にかけられている現実は否定できないし、世論もそう見ている」と切り捨てる。

野党各党からは、「与党は政策を政局の〝道具〟にしている」との批判とともに、「過去の政局でことごとく失敗した前原氏の〝存在〟が、共闘を邪魔する一要因だ」との声まであがっている。

経済ジャーナリストの荻原博子氏は、こう指弾する。

「野党はあまりにも政権から遠ざかっていたためか、バラバラすぎる。だらしない。『年収の壁』にしても一致して戦うべき局面なのに、来年の参院選を意識してか、手柄を狙った動きばかり目立つ。年収の壁の議論は『国民の生活』に直結するのに真剣さを感じない。自民党は、ガソリン減税で国民民主党を裏切り、旧文通費の問題では日本維新の会との約束を破っている。このままでは野党各党はいいように使い捨てされるだけだ」

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください