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凄腕アナリスト ザ・覆面 「極東貿易」に巻き返し期待、防衛・洋上風力のテーマ性も抱える PBR1倍割れで配当利回り3.8%

zakzak by夕刊フジ / 2024年7月10日 15時30分

TOPIX(東証株価指数)が前週4日、1989年12月の最高値2884・80ポイントを34年半ぶりに更新した。

浮動株時価総額加重型の算出方法を採用するTOPIXは、日経平均と異なり、時価総額が大きい銘柄の影響を受けやすく、市場の動きを反映しやすいという特徴を持つ。

このTOPIX最高値の立役者となった銘柄の1つが、4日に掛けて9連騰を記録し、実質過去最高値を更新し続ける三菱重工業だ。昨年5月から上昇波動を鮮明としているが、今年3月末を基準日とする1対10の株式分割実施を経た6月からの上げ幅が著しい。

その株価上昇の原動力となっている魅力の1つが防衛産業の中核銘柄という側面だ。

防衛省は2027年度までの5年間で新たに必要となる事業契約規模が43兆5000億円と発表しており、既存部品や修理案件の予算執行に加え新規開発案件の推進が期待され、防衛関連銘柄には追い風が強い。

すでに軒並み高に買い進まれている東証プライムの防衛関連銘柄の中でも、株価水準がまだ2000円以下の値ごろにとどまり、PBR(株価純資産倍率)に至っては1倍割れの0・8倍台の低水準にある「極東貿易」(8093)が、株価巻き返しに転じる期待が大きい銘柄だ。

22年8月末を基準日に1対2の株式分割を実施した後に長期上昇トレンド入りし、株価は1200円台から今年3月に2262円高値まで買い進まれた。ただ、その後は調整に転じて5月30日に昨年7月以降の安値である1670円を付けて切り返しに転じてきたタイミングにある。

極東貿易は鉄鋼・化学向けプラント向け、資源開発関連の「産業設備」、自動車部品、炭素繊維材料取り扱いの「産業資材」、工業用ファスナー、特殊スプリングなどを提供する「機械部品」の事業セグメントを持つ機械商社だ。防衛関連では、航空宇宙および防衛用途向け光ファイバーケーブルを手掛ける他、三菱重工業の航空宇宙向け品質マネジメントシステムの認証を実績に、昨年には航空宇宙防衛プロジェクトの組織を立ち上げている。

また、6月に政府が発表した経済財政運営と改革の基本方針、通称「骨太方針2024」に盛り込まれた洋上風力分野においても強みを持ち、洋上風力発電分野の事業開拓・展開を重点戦略に抱えていることも注目だ。

3月高値からの株価調整は、ロシア事業消失や中国事業の低迷、M&A戦略の遅れを受けた中期経営計画の見直しや、今25年3月期連結業績予想が前期比4・2%増収、7・9%営業増益と変化率に乏しいことが影響した形。しかし、そのマイナス材料をほぼ消化し、年間配当70円からみた配当利回りは3・8%と高水準にあることや、防衛・洋上風力関連のテーマ性を持つPBR1倍割れ銘柄として、株価巻き返しが期待できる。

■ザ・覆面(ざ・ふくめん) 金融業界では知る人ぞ知るベテラン。株式の分析と着眼点の鋭さに定評がある。名を出せばハレーションが大きいため、覆面で参戦。

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