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テレビ用語の基礎知識 企画パクリ横行、選考過程がナゾすぎる! 新番組企画書が不採用→直後にそっくりの企画を同じ局でやっている…業界のブラックボックス

zakzak by夕刊フジ / 2024年11月21日 6時30分

(夕刊フジ)

この間、とある業界人と話をしていて、「あそこの局には、よく企画をパクられるよね」という話になりました。番組制作会社とか放送作家と話をしていると、意外と「企画をパクられたバナシ」によくなります。

ネット上などで、よく「あそこの番組は、以前どこそこの番組でやっていたのとほぼ同じことをやっていて、パクリ番組だ」みたいな話で盛り上がっていますが、それとは少し違います。

テレビ業界内ルール的には、よその番組がやっていることをまねしてやるのは、いわば当たり前。ヒット番組がひとつ出現すれば、ゾロゾロと模倣番組が生まれてくるのがテレビ業界の常で、言ってみれば「パクリ合い」で成り立っているような業界なのです。

私のかつての同僚にも、堂々と「次は他局のどのヒット番組をパクるか」みたいなことを言っている奴はいました。恥ずかしいなコイツ…と冷たい目では見ていましたけどね。

そういう話ではなくて、局に出した新番組の企画書が不採用になったのに、それとそっくりの企画をその直後にその局でやっている! という変な事態に遭遇することが、ままあるのです。

まあ確かに、たくさんの企画書が放送局には提出されるわけで、中には似たものもあるでしょうし、いくら自分が出したのとほぼ同じものが放送されていても、「あなたの企画書をパクったわけではなく、たまたま似たようなものを思いついただけ」と言われてしまえば言い返しようがありません。確かに似たような企画書はたくさん出されているでしょうしね。

でも不思議なことに、いろいろなテレビ人と話をしていると、「パクられた」とか「あそこには気をつけろ」とかいうので名前があがる局は、だいたい同じなんですよね。私がよく聞くのは2つです。もちろんここには名前は書けませんが、業界人なら「ああ、あそこだな」と思う人も多いはず。これホント、良くないと思うんですよね。こういうことをやられるとマジで「面白い企画書を出そう」という気がうせます。そもそも日本のテレビ業界は、企画に関していい加減すぎるよな、と思います。

制作会社の若い子たちには「上司のおじさんに自分の企画を横取りされた」みたいな経験をしてる人も多いし、企画が当たると「あれやったの、俺だよ」とか、乗っかってくるずうずうしいやつも多い。そもそも企画の選考過程がめちゃくちゃ謎で、ほぼブラックボックスですしね。

もう少し企画のルールをちゃんとしないとアカン! とマジで思います。

■鎮目博道(しずめ・ひろみち) テレビプロデューサー。1992年、テレビ朝日入社。「スーパーJチャンネル」「報道ステーション」などのプロデューサーを経て、ABEMAの立ち上げに参画。「AbemaPrime」「Wの悲喜劇」などを企画・プロデュース。2019年8月に独立。新著『腐ったテレビに誰がした? 「中の人」による検証と考察』(光文社)が発売中。

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