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カワノアユミの盛り場より愛を込めて タイ・パタヤで〝日本人客重視〟ニッチなバービアが盛況のワケ 中韓の観光客が増えるも…ターゲットを絞ったことが奏功

zakzak by夕刊フジ / 2024年6月27日 11時0分

パタヤのバービア激戦区で、日本人客に狙いを絞ったある店。アニメ風の看板も目立つ(筆者撮影)(夕刊フジ)

4月後半から訪れていたタイから一時帰国している。今回のタイ滞在では、現地の夜の街の値段が高騰気味であることを改めて目の当たりにし、十数年前のように日本人が気軽に遊べなくなっている状況をお伝えした。

特に価格が上がっているのは、首都バンコクから南東へ170キロ弱のタイランド湾に面したリゾート地、パタヤである。現在ではバンコクよりもパタヤの夜遊びの方が割高だといわれており、これは、中国人や韓国人の観光客が増加したためとも見られている。

パタヤでは、新しいバービア(格安のバー)が次々とオープンしており、中心部だけでも数百軒のバービアが存在している。そんなパタヤのバービア激戦区でいま、日本人客でにぎわっている人気のバービアがある。近年、タイでは夜の歓楽街を訪れる日本人観光客の減少が顕著なのだが、パタヤのソイ・ブアカオ通り近くにあるこの店には連日、多くの日本人客が訪れている。

そのバービアの女性スタッフは、20代前半で色白、黒髪と日本人好みの女の子がそろっていた。ママに話を聞くと、日本人の好みに合うスタッフを意識的にそろえているという。日本語を少し話せるスタッフもおり、現在の場所にオープンしてから7年がたつが、日本人の現地在住者から旅行者まで評判が広まって、大人気となったそうだ。他のバービアが中国人や韓国人をターゲットに変えている中で、この店は客層を日本人に絞ったことが功を奏したようだ。

水商売において、客層のターゲットを絞ることはリスクを伴うものだ。一例として、今ではすっかりメジャーとなった日本の「熟女キャバクラ」が挙げられる。世間からのウケも最初はあまり良くなかった。

しかし、若い世代がキャバクラに行かなくなるにつれて、年配の客をターゲットにした熟女キャバクラは徐々に人気が高まっていった。現在では、大阪の熟女キャバクラは週末になると客の入店待ちができるほどで、その人気は衰えていない。まさに、特定のターゲット層に焦点を当てたことで成功した夜のニッチ産業といえるだろう。

十数年前まで、日本人は東南アジアでバブル期さながらに遊んでいた。現在では円安や不況の影響を受けているが、こうした経済状況の浮き沈みはどの国でも起こりうることである。日本人としては将来、日本が再び好景気になり、パタヤのこのバービアの日本人客にターゲットを絞った選択は先見の明があったと称賛されることを願いたいものだが、さて、どうなるだろうか。

■カワノアユミ 20代を歌舞伎町と海外夜遊びで過ごした元底辺キャバ嬢。現在は国内外の夜の街でニッチなネタから盛り場の変遷までを幅広く取材。著書に、アジア5カ国の日本人キャバクラで9カ月間潜入就職した『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)。X(旧Twitter):https://x.com/ayumikawano/

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