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ニュース裏表 有元隆志 衆院選「2000万円問題」責任の所在、党ベテラン議員は「総裁の指示なしにやらない」と断言 石破首相を誰が本気で支えるか

zakzak by夕刊フジ / 2024年12月27日 11時0分

いろんなことがあった2024年が終わろうとしている。年末、自民党の複数の議員と懇談した席で、必ずといっていいほど話題に上ったのが「2000万円問題」だ。

衆院選の終盤、派閥の不記載問題を理由に党から公認されなかった候補側に2000万円が支給されたことが、共産党機関紙「しんぶん赤旗」によって発覚した。

「2000万円問題で、野党候補から追い上げられて冷や汗をかいた」(中堅)

「あの問題さえなければ、自民党はあと数十人当選して過半数割れもなかった」(閣僚経験者)

いまだに、自民党は誰が指示したのかを明確にしていない。小泉進次郎選対委員長(当時)は投開票日の10月27日夜、「選対委員長はお金などについては差配をする立場にはありません」と自らの関与を否定した。となると、石破茂首相(総裁)か森山裕幹事長しかいない。

筆者は、森山氏と事務方トップの元宿仁事務総長が判断したとみていた。森山氏は05年の衆院選で郵政民営化に反対して無所属で出馬し、党本部が送り込んできた対立候補を破った経験がある。

今回、非公認候補に「刺客」を立てなかったように、「無所属で戦う辛さ」を知っているため、非公認の代わりに2000万円を支給したのではないかと思った。

政治ジャーナリスト田﨑史郎氏も11月2日の日本テレビ系番組で、「これは石破さんが指示して出したわけではなくて、自民党が出しているわけです。そうなると自民党の責任者である幹事長、森山さんの責任が問われることになる」と述べていた。

ただ、気になるやり取りがあった。投開票日のフジテレビの特番で、石破首相に対し、反町理解説委員長は「2000万円を非公認の議員に配ることについて、石破さんの決裁があったということでよろしいですね?」と直截的に聞いた。

石破首相は「『議員に対して』とおっしゃったでしょう?」と逆質問した。反町氏が「議員の支部です。すみません」と訂正したのに対し、石破首相は「違いますということは何度も申し上げている」と述べ、責任の所在をはぐらかそうとした。

反町氏が「決裁されたのは総裁ですね?」と念を押すと、石破氏は「常に党のルールに従ってやっている」と答えただけだった。

石破首相が一議員の立場だったら、「この問題をうやむやにすることなく、党は解明せねばならない」と、得意の「ネバネバ構文」で真相究明を訴えたことであろう。

党ベテラン議員は「総裁の指示なしに、こんなことはやらない。森山さんと元宿さんは批判を一身に浴びて、それでも歯を食いしばって頑張っている」と断言する。

石破首相は、森友学園や加計学園をめぐり、安倍晋三元首相には「国民への説明責任」が欠けていたと批判した。「2000万円問題」では説明責任を曖昧にし、政権の延命を図ろうとしているのが石破首相その人である。

そんな人物を党内の誰が本気で支えようとするだろうか。「石破政権なら与し易い」とみて、野党の追及は緩いが、倒れるときはあっけないだろう。 (産経新聞特別記者・有元隆志)

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