1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

ニュース裏表 平井文夫 史上最悪の米大統領選 バイデン大統領はもう出ても出なくても同じ…トランプ氏復活が決定的 都知事選の方が「はるかにマシ」か

zakzak by夕刊フジ / 2024年7月4日 6時30分

11月の米大統領選に向けて、6月27日に行われたテレビ候補者討論会で、ジョー・バイデン大統領の「高齢不安」が決定的となり、民主党内に「候補者差し替え論」が出ている。本人はまだ出る気だとか、奥さん次第だとか騒いでいるが、もうそういう段階ではない。

バイデン氏は出ても、米国民から選ばれることはないだろう。たとえ、差し替えた候補が出馬しても「時すでに遅し」で、その人が勝てるチャンスもないだろう。つまり、投票までまだ5カ月あるのにドナルド・トランプ前大統領の「復活」が事実上決まってしまったのだ。

これは史上最悪の大統領選と言わざるを得ない。

候補者討論会を見て、筆者が絶望的になった理由は、バイデン氏が「もうダメ」ということが分かったからだけではない。多分勝つであろうトランプ氏が自己弁護やすり替えに終始し、とても「世界最強国のトップ」にふさわしい人物ではないことが、改めて明らかになったからだ。

東京都知事選について、「選ぶ人がいない」「都民への罰ゲーム」などとひどいことを言う人がいるが、とんでもない。米国のこの救いようのない「老老対決」に比べれば、はるかにマシである。

バイデン氏は討論会翌日の集会では、体調が良くなったのか言葉に力が戻り、「議論を以前ほどうまくはできない。だが、この仕事をどうこなせばいいのか分かっている」と述べて戦いを続ける意思を鮮明にしたが、残念ながら、もうみんな分かっている。

バイデン氏の翌日の「元気さ」を見れば、認知能力が完全に落ちているわけではないようだ。ただ、G7(先進7カ国)サミットでもそうだったが、時々、「自分はどこにいて、何をしているのか分からない」ように見える。かなり浮き沈みがある。これは高齢者を介護した人には理解できると思うが、責任ある仕事を長時間続けることは不可能だ。

だから、日本政府ももはや、「トランプシフト」が必要である。まあ、岸田文雄首相や「ポスト岸田」の人たちは、安倍晋三政権でトランプ氏と接し、ある程度は「耐性」ができているので、さほど心配しなくていいと思う。

先ほど、都知事選の方が「はるかにマシ」と書いたが、国政の方も米国に比べれば「相当マシ」だ。

岸田首相が続投しても、茂木敏充幹事長に代わっても、あるいは石破茂元幹事長、高市早苗経済安保相、河野太郎デジタル相でも、まず資質はまったく問題ない(米国に比べれば)。また、左右のブレが多少あるだけで、日本の外交安保、通商などの対外政策が大きく変わることもない。

手堅く安定している日本政治に比べて、米国政治はかなり厳しい状況だが、だからといって米国の株が暴落するわけではない。

高度成長時代に日本は「経済一流、政治三流」と言われることがあったが、もしかしたら、政治家って誰がやってもいい職業なのだろうか。いや、そんなことはないはずなのだが。 (フジテレビ特別解説委員 平井文夫)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください