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天野秀夫 中小型厳選株 スマホ向け新作ゲーム投入、開発力に定評「ドリコム」は低位材料株の新星に 来春にも有力タイトルの配信控える

zakzak by夕刊フジ / 2024年10月17日 11時0分

東京地下鉄の公開価格(売出価格)が15日に決定し、いよいよ23日のプライム新規上場(IPO)に向けてカウントダウンが始まります。東京地下鉄は、来年3月末に40円の配当を実施するほか、200株所有していれば片道1回限りの全線切符が3枚に加え、「地下鉄博物館」無料招待券5枚などの株主優待もあります。増収増益予想の今2025年3月期業績に下振れリスクはほぼなく、結構な人気銘柄となるでしょう。

この大型IPO案件に向かう申し込み資金が一時的に滞留し、3月期企業の決算シーズンが本格化する今月下旬まで材料株物色となりそうです。

こうしたなか、ディー・エヌ・エー(2432)が10月30日に株式会社ポケモンなどと共同開発した、スマートフォン向け新作ポケモンカードゲーム「ポケモントレーディングカードゲームポケット」の配信を開始します。国内外でのポケモンカードの人気を考えると、ディー・エヌ・エーの業績を浮上させるきっかけとなる可能性があります。また、新作の市場投入を控えるゲームソフト開発企業に関心が向きやすくなるでしょう。

東証グロースの「ドリコム」(3793)は、この流れに乗る可能性がある株価600円台の低位株です。看板タイトルの一つである「ウィザードリィ」シリーズ最新作のスマートフォン向け3DダンジョンRPGゲーム「ウィザードリィ・ヴァリアンツ・ダフネ」を15日にリリースしました。10月4日の正式発表を受けて株価は一時急伸しましたが、その後は戻り待ちの売りに押されて、現状は発表前の株価を下回る水準まで調整を進めました。この新作ゲームは海外への配信もあり、今後はダウンロード数の発表など、株価を刺激するニュースが出てくる期待もあります。

さらに、9月にはスマートフォン向けリアルライフ宝探しゲーム「ディズニー・ステップ」の先行体験を10月7日まで実施しました。2025年春の配信開始の準備に入っています。このように有力タイトルの市場投入が相次ぐことから株価浮上のチャンスは十分にあるでしょう。

ただし、業績面ではリスクも抱えています。今2025年3月期連結業績予想は、売上高135億円(前期比38%増)、営業利益10億円(同10・7%増)、経常利益9億円(同13・5%増)、当期利益4億円(同4・8倍)ですが、6月にリリースした自社配信タイトルゲームが想定を下回る結果となっていることから第1四半期(4~6月)は、営業・経常・当期とも赤字スタートとなり、業績下振れ懸念があります。10月29日に第2四半期決算の発表を予定しています。新作ゲームの動向で下期に収益をどの程度挽回(ばんかい)できるかが、今後の焦点でもあります。

ドリコムは、大株主にバンダイナムコホールディングス(7832)が名を連ねるなど開発力には定評がある企業です。株価低位の材料株として割り切ることができれば、材料株物色の波に乗れる銘柄です。

■天野秀夫(あまの・ひでお) 日本大学法学部卒。1987年4月、日本証券新聞社に入社。記者、編集局長などを経て、代表取締役社長を12年近く務める。2017年4月、独立。証券・金融界、上場企業経営者とのパイプを生かし金融リテラシーへの貢献を目指す。

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