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歌い続ける天童よしみ あきらめたらアカン! 父のレッスン 近所で歌っては「上手やなあ」 〝天童節〟こぶしのコツは「2人乗り自転車」がキッカケ

zakzak by夕刊フジ / 2024年12月3日 15時30分

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デビュー52年、NHK「紅白歌合戦」出場は今年で29回目、2月に出した「昭和かたぎ」はカラオケ演歌歌謡曲部門新曲リクエスト年間1位―と頑張る「演歌の女王」天童よしみの足跡を振り返る。

生まれ故郷は和歌山県田辺市。自然に恵まれた町で3歳まで暮らし、大阪府八尾市へ引っ越した。

両親とも歌が好きだった。タクシー運転手の父はアマチュアバンドを組んでサックスも吹いていた。家にはさまざまな音楽の楽譜やレコードがあり、聞き覚えた歌をご近所で歌っては「上手やなあ」とほめられていた。

「美空ひばりさんの曲をよく歌ってました」

日頃のレッスンは父から。必需品はレコードやオープンリールのテープレコーダーだった。

「父はまず『この主人公はふるさとに帰れへんねん』などと詞の説明をします。『なんで?』と返すと、子供でも分かるように話してくれる。その後でレコードを聞き直すと歌の意味がよく分かって、自分のモノにしたいと思うんです」

そしてテープレコーダーに歌を録音する。

「イントロが終わるや父がレコードのボリュームを絞り、私がアカペラで歌う。1番を歌い終えるタイミングで、父がボリュームを上げて間奏が流れる、終わるとまた私がアカペラで歌う…」

カラオケのなかった時代、父娘はこのやり方でエンディングまで録音した。もしテンポが原曲と違えば、どこかでズレが生じただろうが、「不思議なことにピタッと合うんです。2人が夢中でやるものだから、母はあきれていました(笑)」。

面白いのは、こぶしのコツをつかんだ日のエピソードだ。

「小学校3年生だったか、父のこぐ自転車の後ろで歌っていたら、タイヤが小石を踏んだ振動で声が揺れてグルッと回ったんです。父がすかさず『それや!』と叫びました」

「天童節」と呼ばれる独特のこぶしの誕生は「2人乗り自転車」がきっかけだったとは。

敬愛するひばりの「川の流れのように」は、紅白の紅組トリでも歌ったが「凸凹道や曲がりくねった道…なんてね、歌ってると父との日々が浮かんでくるんです」。 (原納暢子)

■天童よしみ(てんどう・よしみ) 歌手。和歌山生まれ。1972年、「風が吹く」でデビュー。「道頓堀人情」「珍島物語」などヒット曲多数。愛くるしく気さくなキャラでファン層は広い。NHK紅白歌合戦では紅組トリ3回、出場は今年で29回目。コンサートは12月10日=ロームシアター京都、11日=岐阜市民会館、2025年1月15日=八尾市文化会館、16日=野洲文化ホール、19日=岡山芸術創造劇場など。「ヴォイス・ストーリーズ」は12月8日=石川県立音楽堂、25年2月1日=札幌コンサートホールKitaraなど。

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