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これぞマツケン時代劇だ!! 若々しく爽やかな「暴れん坊将軍」の吉宗とは対照的 昭和版「鎌倉殿」で初々しい北条義時を熱演 大河ドラマ「草燃える」

zakzak by夕刊フジ / 2024年7月3日 6時30分

「草燃える」の共演者顔合わせで。松平健は右端(夕刊フジ)

松平健は「暴れん坊将軍」第1シリーズが放送開始した翌1979年、NHK大河ドラマ「草燃える」で北条義時を演じている。

義時といえば、一昨年の大河「鎌倉殿の13人」で小栗旬が演じ、どんどんダークな男になっていく主人公として話題だったが、松平健の義時もかなりのもの。いつでも若々しく爽やかな「暴れん坊」の吉宗とは、対照的な役である。

北条政子(岩下志麻)は、伊豆で流人生活を送る源氏の御曹司・源頼朝(石坂浩二)とひかれあう。しかし政子には、親(金田龍之介)が決めた許婚が。すると政子は驚くべき行動に出る。自分に片思いする伊東好之(滝田栄)をだまして、頼朝のところに脱出したのだ。好之は弟の義時(松平健)の親友。純情青年の好之は盗賊の仲間にまで落ちぶれながら復讐を誓い、義時を苦しめる。一方、義時の恋人茜(松坂慶子)は頼朝に捕えられた父の命乞いに行く。女好きの頼朝は美貌の彼女から目が離せない。後に茜は懐妊。その子の父は義時か頼朝かわからない…。

義時は、姉夫婦のおかげで踏んだり蹴ったりだが、平家を打ち破り鎌倉に幕府を開いた源頼朝と、頼家、実朝の三代に渡る栄華と骨肉の争いに巻き込まれ、さらに大変なことになる。武将たちの裏切りも続き、義時は必死に生き残るうち、政治の舞台で動き出し、最終的には執権としてトップに躍り出るのだ。終盤、盲目の琵琶法師となって世の無常を語る好之とは対照的に、義時は冷たい権力者の顔になっていた。

脚本は後に「牡丹と薔薇」などドロドロ路線の昼ドラマでも活躍する中島丈博。好之や茜のように架空の人物を登場させ、恋しい人を父に殺された大姫(斉藤こず恵)が頼朝を「鬼、悪魔!!」とののしる現代口調のセリフは当時から話題に。原作者の永井路子は「原作を超えた」と絶賛したという。

この作品について、松平本人も駆け出し時代で、大先輩たちに囲まれて必死についていったと語っている。それから40年以上の時を経て「鎌倉殿の13人」では、頼朝(大泉洋)に怒る貫禄たっぷりの平清盛に。初々しい義時から積み重ねた月日が、演技からもにじみ出ていた。 (時代劇研究家・ペリー荻野)

■「草燃える」 1979年1月7日~12月23日、全51回。最高視聴率は34・7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。

■松平健(まつだいら・けん) 俳優、歌手。1953年11月28日、70歳。愛知県出身。勝新太郎の付き人を経験する傍ら、75年に勝主演の「座頭市物語」に出演。78年に「暴れん坊将軍」(テレビ朝日系)の主役徳川吉宗に抜擢される。2004年、「マツケンサンバⅡ」がヒットし、同年の「第55回NHK紅白歌合戦」に初出場を果たす。

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