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日中議連が訪中、二階元幹事長が領空侵犯の中国に〝遺憾砲〟も効果なし 台湾問題では逆ギレされ、完全になめられている感

zakzak by夕刊フジ / 2024年8月29日 11時47分

超党派でつくる日中友好議員連盟の二階俊博会長(自民党元幹事長)らは28日、中国・北京で、中国共産党序列3位の趙楽際・全国人民代表大会(全人代)常務委員長(国会議長に相当)や、王毅共産党政治局員兼外相らと会談した。二階氏が中国軍機による領空侵犯に遺憾の意を表明して再発防止を強く求めたのに対し、趙氏は意図的ではなかったと説明した。議連は習近平国家主席との会談を模索していたが実現せず、台湾問題では王氏に中国の主張を突きつけられた。議連の「遺憾砲」外交に識者は厳しい見方を示す。

「〝日中友好の功労者〟ともいえる二階氏が訪中したにもかかわらず、趙氏や王氏らとの面会しかできなかったのは、格下扱いされており、軽くあしらわれている印象がある。『遺憾』『厳重抗議』などと伝えたところで、中国は『あっ、そう』程度にしか思っていないだろう」

中国事情に詳しい評論家の宮崎正弘氏はこう指摘した。

日中間には、懸案事項が多々ある。東京電力福島第1原発の処理水放出を受けた日本産水産物の輸入停止や、中国で拘束されたアステラス製薬社員の起訴などの〝反日暴挙〟に対し、議連には懸案解決に向けた人脈・手腕が注目されていた。

趙氏との会談では、日本産水産物の輸入停止措置も話題となったが、趙氏は従来の中国の立場を述べるにとどまった。新型コロナウイルスの流行で停止している日本人への短期滞在査証(ビザ)免除の早期再開についても、趙氏は「日本の各界の要望については尊重し、重視している」と応じるだけだった。

議連の訪中前日に発生した中国軍機による領空侵犯という重大事案にも、中国外務省の林剣副報道局長は28日、「中国軍機はいかなる国の領空にも侵入するつもりはない」と前日の説明を繰り返した。

逆に、王氏は会談で、日本や台湾で「台湾有事は日本有事」との主張があることに触れ、「台湾は中国の一部で、内政問題だ。中国の国民感情を傷つける言葉だ」などと批判をぶつけてきた。

完全になめられている感が強いが、どうすべきか。

前出の宮崎氏は「一連の不埒(ふらち)な行為に対し、『報復措置をとる』などと明確な抗議の姿勢をみせなければ、今後も中国になめられ続けるだろう。今回の領空侵犯を機に、日本に駐在する中国大使館の関係者などを『ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)』に指定して、複数人規模で国外退去を通告することも考えるべきではないか」と話した。

【日中間の主な懸案事項】

・原発処理水海洋放出を受けた日本産水産物の輸入停止

・スパイ容疑などでの相次ぐ日本人拘束

・日本のEEZ(排他的経済水域)内での海上ブイ設置

・日本周辺での中国の軍事活動活発化

・沖縄県・尖閣諸島周辺海域への中国海警局船侵入

・日本人短期渡航のビザ措置

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