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森永康平の経済闘論 18歳から始める投資の功罪 生活余剰資金一部で行い…レバレッジかけない 始めたら財務諸表の読み方を身につけた子供も

zakzak by夕刊フジ / 2025年1月16日 6時30分

今年は13日が成人の日だった。自分が成人になったのは既に20年前のことなので当時のことはよく覚えていないが、大人になる以上は責任ある言動を心がけないといけないな、と一丁前に気を引き締めた記憶がある。

2022年4月から成人年齢は18歳に引き下げられ、証券口座も18歳から開設可能になったので、最近では18歳から投資を始める人もいるらしい。

早い時期から投資を始める最大のメリットは、時間という強力な味方を得られる点だ。複利の力を活用することで、少額からでも長期的に大きなリターンを期待できる。また、早い段階で投資に触れることで、金融リテラシーが向上し、お金の管理や経済の仕組みについて深く学ぶ機会が得られる。これにより、将来の人生設計やキャリア選択にも良い影響を与える可能性があると考える。さらに、若いうちは失敗しても修正が効く時間が十分にあるため、リスクを取ることへの心理的なハードルが低いことも利点だ。

一方で、デメリットとしては、経験不足から来る判断ミスや情報不足による損失のリスクが挙げられる。特に昨今はSNSやインターネット上に氾濫する情報に惑わされ、不適切な投資商品に手を出してしまう可能性もある。また、投資に必要以上にのめり込み、本来優先すべき学業や人間関係がおろそかになる危険性も否定できない。

親の目線からすると、子供が投資をすることは危険だと考えてしまうかもしれないが、生活に必要な資金ではなく、余剰資金の一部を投資に充てている限りは最悪のケースが生じても、それほど大きな傷にはならない。そして、レバレッジをかけないことも重要だ。

実はこれらのポイントは子供だからではなく、万人に通ずる助言である。

子供が投資となると、反射的に拒否反応をみせる親もいる。だが、自分のお金を投資に充てるからこそ政治や経済に興味を持ったり、経済指標や財務諸表に興味を持ち始めたりする子供は多い。受験勉強や学校のテストのためだと言っても全く社会や数学には興味を示さなかったのに、投資を始めたら自然と政治に詳しくなったり、財務諸表の読み方を身につけたりという子供も見たことがある。

なかなか家庭でお金の話をする機会がないという方も多いと思うが、昨年から新NISAで投資デビューしたという親御さんは、是非投資を通じて家庭での会話のネタを増やしてみてほしい。

■森永康平(もりなが こうへい) 経済アナリスト。1985年生まれ、運用会社や証券会社で日本の中小型株のアナリストや新興国市場のストラテジストを担当。金融教育ベンチャーのマネネを創業し、CEOを務める。アマチュアで格闘技の試合にも出場している。著書に父、森永卓郎氏との共著『親子ゼニ問答』(角川新書)など。

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