ぴいぷる 平祐奈 役者まっしぐら「何にでもなれる」 今春公開映画『ネムルバカ』主演、ギターもロックも金髪も「やりたいことが全部できた」

平祐奈（関勝行撮影）（夕刊フジ）

今までになかった

「自分がやりたいと思っていたことが全部できたなという思いがあります。役柄だけじゃなく、ギターも、ロックテイストな歌を歌うことも、金髪も（笑）、結構キャラクター的にも全部ひっくるめて今までになかったので」

今春公開の映画「ネムルバカ」（阪元裕吾監督）では、乃木坂46の久保史緒里とともにダブル主演を務めている。人生初の金髪でプロミュージシャンを目指す鯨井ルカを演じる。

石黒正数の同名コミックが原作。大学の女子寮で同居するルカと後輩の入巣柚実（久保）。夢を追う者、それをあきらめて別の道を歩もうとする者。熱いのか、ぬるいのか。何気ない日常の中でもどかしいほどの青春がほとばしる。

「久保ちゃんとは初対面だったんですが、まさかここまで仲良くなれるとは。撮影が終わってからもすごく会ってます。（取材の）前日も会っていたぐらい。久保ちゃんはすごく人見知りで、最初は出身地を聞くぐらいが精いっぱいでした。でも女子寮のシーンは2人きりが多いので待ち時間に話しかけたら、そこから急にグンと距離が縮んで。でも実はおしゃべりが大好きなかわいい女の子で、しゃべり出したら、止まらないぐらいなんです」

きっかけは姉・愛梨

そんな2人だから、それぞれが悩みを抱えながらも、付かず離れずの関係性が見ていても心地いい。一見、クールなルカは演じてみて、どうだったのか。

「ルカに関して言うと、難しいんですけど演じているって感じがあまりなかったんですよ。なんて言うんだろう、ちょっと憑依してたのかなって部分があるんです。試写を見たとき、あまりシーンを覚えてなくて。自分が入り込んでいたんです。普段はあまり役に引っ張られないんですが、今回はがむしゃらだったのでクランクアップして1カ月ぐらいはぼんやりしていましたね。でも、自分の中の新しい自分を出すことができたというか、自分の引き出しがまた増えたなあって思いました。いらない皮をはがせたというか、自分の中で何か壁を壊せたなという気持ちはあります」

ルカと久保が演じた柚実、自身にとってどちらが近い存在だろう。

「内面的にはルカっぽいクールな部分は自分にあるなとは思っています。でも、人との接し方という面では柚実のほうが近いかな。そして、普段の私は多分どっちにも当てはまらないのかなと思いますね。実は2人とも結構社会になじめないタイプ。私はどちらかというと、すぐコミュニケーションを取っちゃうタイプなので（笑）」