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天野秀夫 中小型厳選株 「選挙は買い」の経験則 高技術力と好業績を併せ持つ「HPCシステムズ」値幅チャンス到来 半導体、防災省など多彩な切り口に注目

zakzak by夕刊フジ / 2024年10月3日 6時30分

首相として初の記者会見に臨む石破茂首相=1日、首相官邸(夕刊フジ)

自民党の総裁選で「高市早苗総裁」を前提として積み上がっていた円安ドル高ポジション解消で、為替相場は一気に円高が進行して週明けの東京株式市場は波乱のスタートとなりました。石破茂自民党新総裁は金融所得課税の強化と法人税の引き上げ余地を総裁選中に唱え、金融緩和の修正を容認する姿勢とみられていることから、市場関係者の間で警戒感が広がっています。

マイナス面が先行する石破政権ですが、政権の発足当初は前向きな政策が打ち出されるケースが多く、総選挙スケジュールも動き出しました。1993年以降に10回あった総選挙では、解散当日から投票日までいずれも日経平均は上昇する「選挙は買い」のアノマリー(経験則)があります。ショック安を吸収した後は、リターン相場が到来する可能性が高いともいえます。

高い技術力と好業績を併せ持つ東証グロースの「HPCシステムズ」(6597)が値幅取りの候補として期待できます。同社は大学や研究機関、企業に、科学・工学向け高性能コンピューターのソリューション開発を手掛ける企業で、ハードウエア事業ではワークステーション、データセンタースイッチ、AI(人工知能)製品を、産業用コンピューティング事業ではタワー型パソコン、エッジコンピューター、半導体検査装置向けGPU(画像処理装置)のほか、量子コンピューター開発も手掛けています。

米エヌビディアのパートナー認定制度において、最上位パートナーレベルであるエリート・パートナー企業に認定されていることから、その技術力は折り紙付きです。また、石破新総裁は「防災省」の創設を総裁選中に掲げており、同社の汎用(はんよう)コンピューターは防災用機器業界でも活用されていることが手掛かり材料ともなるでしょう。「データセンター」「AI」「半導体」「量子コンピューター」、そして「防災省」関連という、多彩な物色人気のキーワードを擁しており、決算発表シーズンを控えた材料株物色が想定される地合いのなかで、活躍余地が高い銘柄といえます。

今2025年6月期連結業績は、売上高72億4000万円(前期比4・2%増)、営業利益6億円(同40・9%増)、経常利益5億9200万円(同38・9%増)、当期利益4億900万円(同36・8%増)の高い利益変化率を見込み、1株利益は約95円予想と3ケタ乗せを見据える位置にあります。年間配当26円(期末一括)計画の有配株でもあります。また、企業側から発信されるニュースが多いという特徴も持っています。

3月の年初来高値2837円から半値以下、8月安値783円から自律反発が一巡し約1カ月のもみあい圏にある時価1300円近辺のPERは14倍、PBRは2・3倍と過度な割高感はありません。欧米をはじめとする世界市場におけるソフトウエアライセンスビジネスの展開も成長戦略として掲げ、海外投資家の買いも期待できる銘柄(6月末外国人持ち株比率5・7%)で、値幅取り妙味が高まってくる期待がある銘柄です。

■天野秀夫(あまの・ひでお) 日本大学法学部卒。1987年4月、日本証券新聞社に入社。記者、編集局長などを経て、代表取締役社長を12年近く務める。2017年4月、独立。証券・金融界、上場企業経営者とのパイプを生かし金融リテラシーへの貢献を目指す。

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