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コロナ「第11波」感染拡大 熱中症の症状と区別できず…感染者数1・39倍、全国10週連続で増加「抗体、免疫あってもリスク」

zakzak by夕刊フジ / 2024年7月20日 15時0分

猛暑のなか、コロナのリスクも高まっている(夕刊フジ)

新型コロナウイルスが再び、猛威を振るっている。19日の厚生労働省の発表によると、全国約5000の定点医療機関から8~14日に報告された感染者数は5万5072人で10週連続で増加し、感染「第11波」に入ったとの見方が強まっている。感染力の強い変異株によるリスク拡大が懸念されているが、連日の猛暑に伴う危険性も指摘されている。感染者が症状の似た熱中症と勘違いし、感染が広がってしまう可能性があるという。

全国10週連続で増加

厚労省によると、全国の1医療機関当たりの感染者数は11・18人で前週比1・39倍となった。入院患者数も約1カ月で2倍以上に増えた。

現在は冬場に多く検出されたオミクロン株「JN・1」から派生した変異株「KP・3」が流行中で、4~5月ごろに主流になった。東京大の研究チームはJN・1と比べて広がりやすく、感染やワクチンによって獲得した免疫を逃れる力が強いという分析結果を発表している。

特徴について、東北大学災害科学国際研究所の児玉栄一教授(災害感染症学)は「コロナ禍当初よりもかなり変異した株と考えられ、ワクチンで得た抗体や、感染で得た免疫を持っていても感染のリスクは免れない。臨床でみると、かぜ症状や、味覚、嗅覚の異常などの後遺症が3週間~1カ月程度続く例もあり、従来の株と比べ、長引いている印象を受ける」とみる。

夏場の流行で懸念されるのは、熱中症との混同のリスクだ。気象庁は9月までの3カ月の平均気温を平年よりも「高い見込み」としており、熱中症の搬送者も全国で相次いでいる。

児玉氏は「コロナの初期症状は発熱や倦怠(けんたい)感、筋肉痛などから始まることが多いため、検査をするまで専門家でも熱中症との見分けがつきにくいことがある。軽度の熱中症であれば、涼しい部屋で水分補給をすれば数時間で軽快することもあるが、長引く場合は早めに医療機関を受診すべきだ。適切な対策をしないで活動を続ければ、感染拡大につながりかねない。両方にかかる場合や、熱中症で体力が落ちて感染するケースも予想される」と指摘する。

普段の生活では、どんな点を注意すべきか。

専門家も見分け困難

児玉氏は「熱中症に注意しつつ、涼しい屋内で密になる場合はマスクを着用したり、疲労を防ぐため、エアコンを過度に低い温度に設定せずに外気との温度差を縮めることも重要だ。適切な睡眠や、こまめな水分補給など体力を落とさない策を心掛けてほしい」と強調した。

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