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柴田惣一 今日も一緒にプロレスを楽しみましょう! 米で進化する中邑真輔の新たなチャレンジ 大谷翔平に負けじとばかり、世界のプロレスシーンで存在感を示してほしい

zakzak by夕刊フジ / 2025年1月6日 6時30分

元日決戦の記者会見でWWE・USベルトを持参した中邑=2024年12月27日、東京・神宮前(夕刊フジ)

米WWEで活躍する日本人スーパースター・中邑真輔があくなき向上心で進化を続けている。

ノアの元日決戦(1・1日本武道館)に乗り込んだ中邑。格闘技のリングで活躍後、プロレスに転向した佐々木憂流迦(うるか)を十八番のキンシャサ(ひざ蹴り)で仕留めた。ダブルメインイベントに位置づけられた期待の一戦。上から目線で挑発する中邑に何とか食らいつこうとする佐々木。両者のキャラクターが残酷なまでに際立ち、決戦前の盛り上がりは凄まじかった。

中邑は格闘技に勤しみ2002年に新日本プロレスに入門し、あっという間に最前線に躍り出る。棚橋弘至、オカダ・カズチカらと新日本を支えた後、16年にWWEに進出。世界最大の団体のトップグループで暴れ続けている。現在はやさぐれた武者を思わせる独特のコスチューム、ペイントで「闇に落ちた武者」ウェイワード・サムライに化身。WWE・US王座に君臨している。

対する佐々木はプロレスラーとしては24年、デビューしたばかりだが、米UFCなど世界の格闘リングでファイトを重ねてきた格闘戦士。中邑と親交もあり23年元日決戦の中邑vsムタに魅せられプロレス転向を決断している。

いわば〝弟子〟佐々木との〝師弟対決〟だった。和太鼓にほら貝の生演奏が響く中、和風の衣装をまとった二人の入場シーンは、武道館が歌舞伎座になったようで、会場の空気は完全に出来上がっていた。様々な蹴りも披露し黒い毒霧も噴射。文字通りの完勝を収めた中邑だったが、試合後の表情はいま一つ冴えなかった。佐々木を「十分に恥をかいたでしょう。何だよ、今のは」と厳しく採点。佐々木らしさを発揮できなかった和術慧舟會の後輩に中邑らしい言い回しでゲキを飛ばした。

2年前のムタ戦後の勝者インタビューはノリノリだった。日本のファンを熱狂させたファイトをウイットに富んだコメントで締めくくっていた。勝負論に加えてエンターテイナーとしてのプライドを大切にしている。キャラチェンジを重ね、ファンが要求する斜め上を目指し、キャリア20年を超えてなお、新たなチャレンジを続けている。

23年のプロレス大賞ベストバウトを獲得し大会を乗っ取った2年前との手応えの違いに誰よりも悔しかったのは中邑自身だったのではないか。コスチュームにペイントは元より、多彩なファイトスタイル…。まさに千両役者である中邑は、44歳にしてさらなる高みを目指して努力を惜しまない漢。メジャーリーガー・大谷翔平に負けじとばかり、世界のプロレスシーンで日本人レスラーの存在感を示してほしい。 (プロレス解説者・柴田惣一)

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