日本の解き方 斎藤元彦氏が勝利、兵庫県知事選で何が 立花孝志氏立候補、百条委とマスコミの「もたれ合い」スクープ 県議会「自主解散」もあり得る
zakzak by夕刊フジ / 2024年11月22日 6時30分
兵庫県知事選は、失職した斎藤元彦氏が勝利した。今後の百条委員会や第三者委員会、議会との関係はどうなるだろうか。
ことの発端は、2024年3月中旬、斎藤県政について、内部告発とも怪文書ともとれる文書が県職員から出たことだった。県は内部調査の結果、5月に職員を停職3カ月の懲戒処分にした。しかし、兵庫県議会は、県の内部調査を不十分として6月に百条委員会を設置し、関係者の出頭や証言を求めた。百条委は告発した県職員にも証言を求めていたが、7月に自殺したとみられる。
百条委が8月に職員アンケートを公開すると、斎藤氏の「パワハラ・おねだり疑惑」としてテレビは連日報じた。9月19日、県議会は全会一致して知事不信任決議を可決し、斎藤氏は議会解散もできずに失職した。10月31日告示、11月17日投開票の出直し知事選に斎藤氏は再出馬する意向を示したが、その時点で再選を予想する声はほとんどなかった。
筆者は当初、斎藤氏がすぐ辞めないのはなぜか程度にしか思っていなかった。しかし、文書の扱いの初期段階でミスがあったが、「パワハラ・おねだり」について百条委で県職員の公用パソコン(PC)の内容がほとんど明らかにされていないなど「エビデンス」がない点に疑問を感じた。この種の話では公用PCの中身が鍵になるからだ。
筆者はたまたま、公用PCの「中身」と称するものに触れる機会があった。外形的には信憑(しんぴょう)性があったが、それをうのみにするわけにはいかず、第三者を通じて官僚その他の複数の関係者にあててみた。否定する者はいなかった。そこで、10月初めにその話を慎重に自分のYouTubeチャンネルで話した。反響は大きかった。
県知事選がスタートすると、「NHKから国民を守る党」の立花孝志氏が立候補し、その政見放送で公用PCの中身を明らかにしたのは驚いた。選挙戦の最中に、ジャーナリストの新田哲史氏による百条委とマスコミの「もたれ合い」に関するスクープもあった。
筆者が自身や他のチャンネルで話した兵庫県知事に関する数本の動画の再生回数は700万回以上になった。立花氏の動画は100本以上で再生回数は1500万回以上となるなど、ネットでは盛り上がった。
今回の選挙結果を、既存メディアはよく思っていないだろう。選挙特番はお通夜状態だった。米大統領選でドナルド・トランプ氏が当選したときと、なぜか雰囲気が似ていた。
いずれにしても、百条委は事実解明せざるを得ない。民意は百条委に基づき県議会が下した知事不信任決議にノーを突きつけた。百条委は選挙期間中に明らかになったことについても事実確認すべきだろう。同時に独立した第三者委員会でも徹底した事実解明が求められる。
県議会は全会一致で知事を辞職に追い込んだが、民意で再当選したので立場がない。議員の4分の3以上の出席、5分の4以上の賛成で議会の判断により解散できる、議会の「自主解散」もあり得る状況だ。 (元内閣参事官・嘉悦大教授 高橋洋一)
この記事に関連するニュース
-
斎藤元彦氏再選 不信任可決した県議会との対立どうなる 兵庫県知事選、SNS戦略の勝利 今後「第三者委報告で疑惑再燃するかが鍵」
zakzak by夕刊フジ / 2024年11月18日 11時57分
-
【兵庫県知事選】再選・斎藤元彦氏を待つ〝イバラの道〟 NHK党・立花孝志氏は「斎藤新党」で再支援へ
東スポWEB / 2024年11月18日 6時9分
-
〈大激戦・兵庫県知事選〉猛追・斎藤前知事「パワハラではなく指導だった」逃げる稲村氏「対話したら人の命は失われなかった」
集英社オンライン / 2024年11月16日 7時0分
-
高橋洋一の霞ヶ関ウォッチ 激戦の兵庫県知事選、斎藤元彦氏猛追で「ひょっとしてひょっとする結果」に?
J-CASTニュース / 2024年11月14日 17時0分
-
兵庫県知事選は疑惑渦中の斎藤元彦前知事が激しい追い上げ 立花孝志氏は〝コバンザメ戦法〟でアシスト
東スポWEB / 2024年11月11日 6時9分
ランキング
-
1暗躍する悪質ホストの歌舞伎町スカウト「さらすぞ」 闇バイト募集と同じ手口 深層 歌舞伎町
産経ニュース / 2024年11月21日 21時6分
-
2「うるさいから帰れ」と言われ逆上 元交際相手が寝ている布団に包丁突き刺す 55歳無職の女を逮捕 札幌市
北海道放送 / 2024年11月22日 8時42分
-
3形を変えた政活費に? 自民改革本部案の「外交支出」、与野党協議の焦点に
カナロコ by 神奈川新聞 / 2024年11月21日 21時44分
-
4斎藤氏再選で「兵庫県民を批判」する人の"盲点" 「疑惑」に乗っかった稲村氏の戦略もまずかった
東洋経済オンライン / 2024年11月22日 8時40分
-
5《県職員は冷ややかにお出迎え》SNS効果で斎藤元彦兵庫県知事が再選 流布された「真実」は「事実」だったのか、求められる検証
NEWSポストセブン / 2024年11月22日 7時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください