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元文春エース記者 竜太郎が見た! 「LDH」が芸能界に一石、夏休みの子供たちへ悪質詐欺に注意喚起 「なりすましスカウト」など少女らの夢を食い物にする輩たち

zakzak by夕刊フジ / 2024年8月27日 6時30分

多くの若者が集まる東京・原宿。若者を狙う危険がひそんでいる(夕刊フジ)

「悪質な詐欺にご注意ください!」

EXILEや三代目J SOUL BROTHERS、GENERATIONSなどを擁する芸能事務所LDHが8月21日、公式サイトで大きく注意喚起をした。LDHの名前や所属アーティストの名前を悪用した詐欺があったことを明らかにし、詐欺被害にあった場合や詐欺とおぼしき手口を発見した場合は速やかに警察に相談・通報するよう呼びかけている。

「学生の夏休みもそろそろ終盤ですが、特に詐欺被害の標的になりやすいのは子供たちや世間知らずの学生です。昔から芸能界にまつわる詐欺はたくさんありましたが、いかがわしいビジネスだと思われるのを嫌って、業界全体としてこうしたネガティブな情報はこれまではひたすら隠す傾向にあった。その点、LDHの積極的な呼びかけは一石を投じた形とも受け取れます」(社会部記者)

同社が発表した詐欺は大別して4種類。正規の販売ルート以外での取引による、高額・不正チケットの売買、チケットが届かないなどの「チケット詐欺」。LDHアーティストの名前を利用してイベントなどを告知し、高額な参加費・チケット代を支払わせる「イベント詐欺」。SNSやメールなどから特定サイトやアプリなどに誘導し、課金を要求する「SNS詐欺」。LDH社員を名乗って、LDHに入社できるように約束したり、勧誘したりして、金銭を要求する「入社スタッフ詐欺」。

多くはファン心理につけこんだ典型的な〝エンタメ詐欺〟で、昨今はSNS取引が主流となっているため、相手の実態をつかめないまま信用し、結果、詐欺被害者になってしまう。

筆者はこれまで多くの事件を取材してきたが、本物の詐欺師には疑い深い記者でさえもころりとだまされてしまう。その道で食っているプロからすると素人をだますのはいともたやすいことだ。しかも警察の捜査に時間がかかるということもあり、泣き寝入りする被害者のほうが多いというのも実情だ。

今年7月に芸能事務所アミューズが「なりすましスカウト」にひっかからないよう注意を呼びかけたが、その手の犯罪は大昔からある。原宿・竹下通りで網を張り、少女らを食い物にする輩はあとを絶たない。

ニュース番組で「自称芸能プロ社長」と逮捕情報を目にすることも多いだろう。芸能界にデビューさせるからとそそのかし、信用させた揚げ句アダルトビデオに出演させるというケースを、取材を通じて筆者は見てきた。人の夢を利用して金儲けする最悪の連中だ。

疑ってばかりでは毎日楽しくはいられない。しかし世の中にはたくさんのわなが仕掛けられていることを知るべきだろう。

■中村竜太郎(なかむら・りゅうたろう) ジャーナリスト。1964年1月19日生まれ。大学卒業後、会社員を経て、95年から文藝春秋「週刊文春」編集部で勤務。NHKプロデューサーの巨額横領事件やASKAの薬物疑惑など数多くのスクープを飛ばし、「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」の大賞受賞は3回と歴代最多。2014年末に独立。16年に著書「スクープ! 週刊文春エース記者の取材メモ」(文藝春秋)を出版。現在、「news イット!」(フジテレビ系)の金曜コメンテーターとして出演中。

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