巨人優勝手記 前編 〝向いていない主将〟岡本和真「前の優勝とはまったく違う感情」 2年目は全試合4番で出場 新生阿部巨人の強みは「日替わりヒーロー」
zakzak by夕刊フジ / 2024年9月30日 15時0分
個人的にシーズンを振り返ると、苦しかったのは6月。二塁打とかは出てもホームランがなかなか打てなくて、きっかけになる打席もなかなかなくて。試合に出る以上は考えてやっていましたけど、しっくりくる、これだっていうのがなくて、気持ち的にも苦しいものがありました。
不振脱出のきっかけは8・9中日戦
脱出するきっかけになったのは、8月9日の中日戦(バンテリンドーム)でした。ヒットを2本打てたんですが、「これでやれば、なんとか巻き返せるんじゃないかな」と。詳細には言えないんですが、見つけたポイントは構えの部分と、その中で意識するところ。これを続けてやってみようと思えた。バッティングって、1個はまると全部良くなるんですよ。そのはまるものを毎日探すのが大変なんです。ただ、その1つのベースがあれば、相手が誰であれ、ここを元にこうしようとかアレンジができる。
チームにとってはもっと早ければ本当は良かったんですけど、優勝争いしているときに、なんとか自分のいい状態を合わせられたとは思います。それまではカバーしてもらって、助けてもらいながらやってこれた。チームのみんなに感謝です。
この、誰かが誰かをカバーできるというのが今年のチームの強み、そして優勝できた理由だったのかもしれません。浅野(翔吾)のように試合に出始めの選手は、自分のことを考えて必死にプレーしてくれたらいい。僕ら主力が責任を取ればいいんです。目の色を変えてゲームに入っていってる子が日替わりで結果を出して、そうじゃないときは僕らがカバーできたらいい循環になりますよね。今まではチームとして、そこがなかった。誰かが打てなかったらもう勝てない、みたいなチームでは優勝ってできない。優勝するチームっていうのは、その日誰かが打てなくても、ほかの誰かがヒーローになる。そういうところが今年は、この何年間の中では多かったように思えます。 (読売巨人軍主将・内野手 岡本和真) =あすに続く
◆岡本和真年度別成績◆
年度 順位 試合 打率 本塁打 打点
2015 2 17 .214 1 4
2016 2 3 .100 0 0
2017 4 15 .194 0 2
2018 3 143 .309 33 100
2019 1 143 .265 31 94
2020 1 118 .275 31 97
2021 3 143 .265 39 113
2022 4 140 .252 30 82
2023 4 140 .278 41 93
2024 1 142 .281 27 83
※2024年成績は30日現在、白抜き数字はタイトル獲得
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