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天野秀夫 中小型厳選株 「アソインターナショナル」値幅取りが狙える有望銘柄、矯正用歯科技工物の製造に特化の異彩企業 北米での事業拡大準備が進展

zakzak by夕刊フジ / 2024年10月10日 6時30分

米雇用統計が良好な数値を示し、NYダウが史上最高値圏。為替の円安を受けて今週の日経平均も好スタートを切りました。引き続き為替動向に注意が必要ですが、23日の東京地下鉄の新規上場と24日から本格化する3月期第2四半期決算を前に、上値を試す展開が期待されます。

2024年度下期相場のスタートと先高期待が高まりやすい年末相場に向けて、東証スタンダードの「アソインターナショナル」(9340)は、中期的に値幅取りが狙える銘柄として有望です。同社は、3Dプリンターなど最新のデジタル技術と国家資格を持つ歯科技工士により、矯正用歯科技工物の製造や販売を手掛ける企業です。国内では東名阪、新潟に営業・製造拠点を構え、全国規模で営業活動を展開。国公立・私立大学や、矯正を診療科目とする多くの歯科医院と取引関係を構築しています。

海外では、米ハワイやフィリピンのマニラに製造・営業拠点、米カリフォルニア・シリコンバレーにはデータセンターをそれぞれ持ちます。注目点は、市場規模が大きい、この北米での事業展開に注力している点です。

4月に米カリフォルニア州サンノゼ市に米国現地法人を設立。全米での矯正データ収集、製品受注を目指し、まずは矯正治療後に必要なリテーナー(保定装置)などの販売に注力し、マウスピースを中心とする米国企業とのすみ分けを図る戦略を進めています。この米国法人は北米にとどまらず、欧州や他の地区を統括するグローバル拠点となる見込みです。

そして9月27日には、日本の矯正歯科技工所として初めて、米カリフォルニア大学サンフランシスコ校歯学部の歯科矯正装置公式サプライヤーとしての登録を発表しました。これをきっかけとして米国での売上高拡大を目指していく方針で、事業成長の方向性が明らかとなりました。

同時に中期経営計画も発表されました。今2025年6月期連結業績予想は、売上高38億2800万円(前期比8%増)、営業利益6億2000万円(同13・7%増)で、4期ぶりの過去最高益更新を狙える利益水準となっています。9月には中期経営計画も発表し、計画最終年度となる28年6月期には、売上高50億4800万円、営業利益9億1800万円が掲げられ、この間は増収増益が継続し、平均成長率は売上高で9・2%(海外は21・4%)、営業利益は同13・9%の伸びを見込みます。

また、配当性向50%目途の株主還元政策を持ち、年間一括の今期末配当は、前期比5円増の40円。中期計画の最終年度には、年60円の配当方針も明示しました。9月の最高値1515円から調整した1400円台の時価水準にあるPERは16倍、PBRは2倍台、配当利回りは3%弱。

物色人気のテーマ性から外れ、割安に放置されやすいスタンダード銘柄として、流動性にはやや難がありますが、北米市場での成長という事業戦略が、今後市場で認知されて値幅効果が期待できる有望銘柄です。

■天野秀夫(あまの・ひでお) 日本大学法学部卒。1987年4月、日本証券新聞社に入社。記者、編集局長などを経て、代表取締役社長を12年近く務める。2017年4月、独立。証券・金融界、上場企業経営者とのパイプを生かし金融リテラシーへの貢献を目指す。

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