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天野秀夫 中小型厳選株 「ティアンドエスグループ」に一段高期待 「東京メトロ」の次の大型IPO、キオクシア関連の有望株

zakzak by夕刊フジ / 2024年9月19日 6時30分

今週は18日に米連邦準備制度理事会(FOMC)、20日に日銀金融政策決定会合の最終日と日米金融当局のイベントがあり、相場の大きな節目を迎えます。日銀会合では金融政策の現状維持が予想されますが、FOMCが0・5%の利下げに踏み切れば日米金利差の縮小から一段と円高が進む可能性が高まるでしょう。一方、0・25%の利下げ幅に留まればNY市場は失望感に包まれる公算が高まります。円高を嫌気する東京市場はFOMCのいずれの結果にせよ、波乱含みとなることが予想されます。

日経平均は8月5日安値3万1156円から9月2日高値フシ3万9080円までの、半値押し水準の3万5118円を下値メドとできるかが焦点。為替の一段の円高が進行すると一段安に落ち込む懸念もあります。

そして、東京市場は大きなイベントも到来します。東京地下鉄(東京メトロ)の新規上場(IPO)が週末20日に東証から正式発表され、10月23日にプライム市場に登場する観測報道が出ています。市場からの資金調達額が今年最大規模で、全般相場の需給圧迫要因として働きます。

この東京メトロの関連株が動意づき始めていますが、東京メトロの次に大型IPOを控える半導体大手のキオクシア関連株も注目できます。

東証グロース上場の「ティアンドエスグループ」(4055)はその筆頭格です。同社はデジタルトランスフォーメーション(DX)ソリューション、半導体ソリューション、人工知能(AI)ソリューションの3事業を展開し、半導体ソリューションでは、製造業の工場内生産管理システム開発や運用保守を手掛け、半導体工場向けに強みを持ち、その大口得意先がキオクシアです。キオクシアは経済産業省の助成を受け、最先端半導体に7200億円規模の設備増強を進め、同社にもプラスに働きます。

今2024年9月期第2四半期累計(12~5月)売上高は前年同期比3・7%増の17億7000万円、営業利益は0・8%減の3億1400万円で着地。営業利益の伸び悩みは、積極的な人材費用や持株会社化費用の増加によるものです。決算期変更で変則10カ月決算となる通期業績予想は、売上高31億4200万円、営業利益5億8800万円予想です。

会社側は「半導体製造産業の生産調整が終了。半導体ソリューションカテゴリーの売上高は下期以降に本格回復の見込み」「AIソリューションカテゴリーの売上高は第1四半期比で増加」として、大口取引先やその他取引先の受注は大幅増としています。最新の会社四季報では来25年9月期は期ずれ案件が貢献し、営業利益予想は7億5000万円(前期比27%増)予想で、2018年以降で過去最高水準となる見込みです。

目先的には、年間一括の9月期末配当7円の権利取り確保から需給も締まってくることが期待されます。8月の戻り高値1792円からの調整も一巡した1500円台の値頃感は、値幅取り期待が膨らむでしょう。

■天野秀夫(あまの・ひでお) 日本大学法学部卒。1987年4月、日本証券新聞社に入社。記者、編集局長などを経て、代表取締役社長を12年近く務める。2017年4月、独立。証券・金融界、上場企業経営者とのパイプを生かし金融リテラシーへの貢献を目指す。

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