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深層韓国 国を挙げ「日本呪詛」の日だった韓国の光復節、いまや「内部対立」の日に 若者にとっては「日本旅行を楽しむ飛び石連休」

zakzak by夕刊フジ / 2024年8月16日 6時30分

戦前の日本の巡査を模した服装の男が街頭に立つ。その男をめがけて、小学生たちが水鉄砲を発射して「日帝の巡査を退治した」と歓声を上げる―。

韓国の光復節(8月15日)を前に、ソウルで行われたイベントだ。この野蛮なイベントの主催者が、地方自治体(ソウル市西大門区)なのだから、もうあきれかえってしまう。

こんなイベントに参加して育つと、どんな大人になるのか。空恐ろしくなる。

振り返れば2016~17年のロウソクデモでも、子供たちに朴槿恵(パク・クネ)大統領(当時)の写真をめがけて石を投げさせた。サムスン財閥の李在鎔(イ・ジェヨン)総帥の写真を張った張りぼてを、大人、子供が蹴り合った。

日本共産党の国会議員候補者(女性)が、安倍晋三首相(当時)の似顔が描かれた太鼓をたたいて、はしゃいでいたのを思い出す。通じるところがあるのだろうか。

かつて光復節は、国を挙げての「反日満開」「日本呪詛(じゅそ)」の日だった。マスコミはこの日を前に、「知られざる日帝の蛮行」を連日のように書き立てた。ところが、文在寅(ムン・ジェイン)政権になると、マスコミのそうした記事が大幅に減った。もう書き尽くしてしまったのだろう。

今年はオリンピックが開催されたこともある。「知られざる日帝の蛮行」記事は、目に留まらなかった。

その代わりに、左派民族派の「親日政権攻撃」を伝える記事があふれた。事実上の政府直轄といえる国史編纂(へんさん)委員会や韓国中央研究院といった組織のトップに次々と「ニューライト」の史学者が起用されたことへの反発だ。

韓国で言う「ニューライト史学者」とは、日本統治により半島の近代化が進んだと評価する研究者を指す。

とりわけ、史料展示施設である独立記念館の館長に名うてのニューライト学者が就任したことに、独立有功者の遺族団体である光復会が猛反発した。

光復会は式典の3日前に、「館長を解雇しなければ光復節の式典に参加しない」と、駄々っ子のような声明を発表した。すぐに民主党など左派野党が同調した。15日の式典は、光復会員も野党議員も出席しない異例の形になった。

国を挙げて日本に向かっていた光復節は、韓国の内部対立の日に転じた。若い世代にとっては「日本旅行を楽しむ飛び石連休」だ。

左翼首長の自治体は、子供を集めた街頭イベントでも開催するしかないのかもしれない。 (ジャーナリスト・室谷克美)

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