高市早苗氏〝逆転の戦略〟とは 自民党総裁選、進次郎氏一歩リード 安倍元首相の〝遺志〟胸に「政界屈指の保守政治家」追撃なるか
zakzak by夕刊フジ / 2024年9月9日 11時32分
9日、自民総裁選の出馬会見
自民党の高市早苗経済安保相(63)が9日午後、党総裁選(9月12日告示、27日投開票)への正式な出馬記者会見に臨む。日本が未曾有の難局に直面するなか、豊富な経験と知識に裏打ちされた「政界屈指の保守政治家」の早期参戦が注目されていたが、10人以上が出馬に意欲を見せたため、立候補に必要な推薦人(20人)集めに苦労したようだ。総裁選は、高い知名度と菅義偉前首相らの支援を受け、小泉進次郎元環境相(43)が党員票や国会議員票でややリードしているとの見方がある。2021年の前回総裁選で支援を受けた安倍晋三元首相の〝遺志〟を胸に、「強い日本をつくることに全力を尽くす」という高市氏は逆転できるのか。
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高市氏は先月末、保守系議員を前に、「『日本列島全体を強く豊かにする』という目的に向かって頑張っていく」「ぜひ、一緒に戦ってほしい」と決意表明したという。
全国各地で頻繁に開催している高市氏の講演会には、自民党を長く支えてきたものの、LGBT法の拙速な法制化などで岸田文雄政権から離脱した「岩盤保守層」を中心に、多くの人々が押しかけている。
高市氏が編著者を務め、先月末に発売された新刊『国力研究 日本列島を、強く豊かに。』(産経新聞出版)も話題だ。この序章には、高市氏の「今を生きる日本人と未来を生きる日本人のためにも、多様な分野において果敢に挑戦を続けていく」との決意と覚悟が記されている。
だが、総裁選には過去多数の候補者が乱立し、論戦が総花的になる可能性がある。高市氏はいかに戦うのか。
ジャーナリストの鈴木哲夫氏は「総理総裁の資質は『国家観』『国家像』に集約される。過去の総裁選や政治活動、直近の出馬会見など踏まえ、『わが国の針路をどうするか』というビジョンを明確に示しているのは高市氏と石破茂元幹事長(67)、河野太郎デジタル相(61)の3人だ。高市氏は非常に厳しい戦いだが、『女性初の宰相』という期待もある」と分析する。
それだけに、9日の出馬会見で表明する「国家観」「政策論」は注目だ。
有馬晴海氏「『保守政党』『女性初』で存在感高まる」
高市氏周辺は現状について、「強固な保守系議員に加えて、幅広い支持の浸透を模索してきた。出馬会見までに時間がかかったのも、高市氏本人の政策論に、支持者らの『意見』を加味し、丁寧に吟味してきたから。筋の通った議論を戦う準備は万端だ」と語る。
自民党は派閥裏金事件など、相次ぐ不祥事で、国民の信頼を失っている。メディアでは、「刷新」「世代交代」がクローズアップされ、若手の小泉氏の言動が報じられているが、新たな動きもある。
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