ノマドの窓～渡る世間はネタばかり～ コロッケ＋北山たけし＋大江裕の〝北島三兄弟〟が爆誕 師匠・北島三郎の大ヒット曲のオンパレードに、ものまねショータイム

これ以上ないリスペクトの「THE北島三兄弟」ツアー（夕刊フジ）

演歌歌手の北山たけし、大江裕が組んだデュオ「北島兄弟」をご存じですよね。共に師匠は、日本を代表する歌手、北島三郎。北山が歌手生活15周年、大江が10周年を迎えた節目の年（2018年）に「2人で全国を回りたい」という思いを師匠に伝えると、「北島兄弟という名前で行けばどうだ」と背中を押されたと言います。

それをきっかけに、北島兄弟名義で新曲「ブラザー」を発売し、その年の12月には日本レコード大賞の企画賞を受賞。大みそかにはNHK紅白歌合戦に、北島兄弟として出場したので「あぁ、もちろん知ってるよ」という方が少なくないはず。

以来、北山と大江は、ソロ活動と北島兄弟としての活動を並行しながら精力的に取り組んでいます。「ブラザー」に続く、「兄弟連歌」「俺節」など、けっこうロックスピリットも入っていてグッと来る歌が大好きなもので、「2人でユニークなステージができたらいいな…」と密かに思っていたのでした。

そんな私のもとに1本の電話があったのは、昨年の秋頃。「北島三兄弟のコンサートをやりたいので構成を」と。前置きなしでいきなり依頼が来たので、何のことやらわかりません。「え、え！　北島三兄弟？　兄弟じゃなくて三兄弟ですかぁ？」

よく聞くと、「実は、北山たけしさんと大江裕さんの北島兄弟にコロッケが加わって三兄弟ということで」とコロッケさんのマネジャーさん。

あぁなるほど。即座に頭に浮かんだのは、コロッケによる、あの北島三郎のモノマネです。短髪ヅラに鼻の穴が黒くて、ヅラの電飾が光るやつ！　何度見ても爆笑必至のパフォーマンス。

北島兄弟とコロッケの新たなユニット〝北島三兄弟〟という企画、おもしろい。「いいですねぇ、喜んで参加させていただきます」と快諾。お断りする理由が見当たりません。

それから、何度か全体イメージをすり合わせして、アイデアを出し、打ち合せをして、台本にして…いよいよ来月ということになりました。

題して、「北島三郎リスペクトコンサート・THE北島三兄弟」。

楽曲は、北島兄弟のオリジナルはもちろん、師匠、北島三郎の大ヒット曲のオンパレードに、コロッケものまねショータイム、ここだけでしか見ることができない◯◯◯（これは見てのお楽しみ）など盛りだくさん。

9月8日の三重県鈴鹿公演を皮切りに全国各地を訪れる「THE北島三兄弟」、要チェックです。

■東野ひろあき（ひがしの・ひろあき）　1959年大阪生まれ、東京在住。テレビ・ラジオの企画・構成（山寺宏一＆野沢雅子のFM大阪「ニュー・ノーマル・ライフ」など）、舞台脚本（「12人のおかしな大阪人」など）や演出（松平健とコロッケ「エンタメ魂」など）、ライブ企画＆プロデュース（キムラ緑子と大谷亮介の「ドリー＆タニーライブ」など）、コメディ研究（著書『モンティ・パイソン関西風味』など）、他幅広く活動。猫とボブ・ディランをこよなく愛するノマド。