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ニュース裏表 安積明子 年末年始も大迷走の石破首相 強気に衆参同日選ほのめかすも…後日修正〝保守政治家〟の「天命」まっとうできるのか

zakzak by夕刊フジ / 2025年1月8日 11時0分

石破茂首相の〝迷走〟が止まらない。野党への相次ぐ秋波や、唐突な「大連立」構想など、発言が混乱している。

政権発足早々行われた昨年10月の衆院選で、自民党は191議席にとどまり、連立を組む公明党や、裏金問題で自民党を離れた議員らを合わせても、過半数に達することができなかった。

先の解散・衆院選は、9月の自民党総裁選序盤で有力とされた〝新総理総裁・小泉進次郎〟を想定してつくられた政治日程だったとされる。

「小泉氏のために仕立てた『オーダースーツ』を石破首相に着せてしまった」と揶揄(やゆ)する声もあるが、与党過半数割れの現実は重い。

衆院選惨敗の責任を、石破首相に100%負わせるのは忍びないが、外交ではとんでもないミスもあった。11月、ペルーで開催されたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議で、集合写真の撮影に間に合わなかった事件だ。

石破首相は、アルベルト・フジモリ元大統領の墓参りの帰りに交通渋滞に巻き込まれたという。現地の日本大使館は交通事情の悪さを把握していたというが、首相側に伝わっていなかったようで「求心力のなさ」が問題視された。

懸念を払拭するかのように、石破首相は12月27日に都内で講演し、「(内閣)不信任が通ったときはやむを得ない。あるいはそれに匹敵するような予算が否決されたり、極めて重要な法案が否決された場合は、衆議院と内閣がどちらが正しいか、国民に決めてもらうことはあり得る」と強気の発言を口にした。翌28日には、7月の参院選に合わせて、衆院選を行う可能性もほのめかした。

しかし、現実的ではない。

昨年発覚した自民党東京都連のパーティー券収入不記載問題で、都議選は苦戦が予想される。参院選にも、少なくない影響が及ぶとみられる。

石破内閣は低支持率で、時事通信では昨年10月の発足以来、政権維持の「危険水域」とされる2割台にとどまっている。リスクを覚悟で衆院を解散する必要があるのか。

石破首相は12月29日に、「(衆参同日選を)やりますとか、そんなことを言ったわけではない」と否定した。微妙な言い回しで修正したつもりかもしれないが、そもそも首相が〝伝家の宝刀〟である「解散権」について、軽々しく口にすべきではなかった。

昨年9月の総裁選前に刊行した著書『保守政治家 わが政策、わが天命』(講談社)で、石破首相はこう述べた。

「どんなに努力しても総理にはなれないということがありうる。ただ、天命が下ったときに能力が足りないという言い訳は許されない」

5回目のチャレンジで悲願を達成した石破首相は、果たして「天命」をまっとうすることができるのか。 (政治ジャーナリスト)

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