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都知事選が直撃、ヤクルト「新神宮球場」の命運 蓮舫氏が神宮外苑を争点化…球団経営、根底から見直し迫られることに

zakzak by夕刊フジ / 2024年6月20日 11時41分

今月8日に神宮外苑を視察した蓮舫氏は再開発の見直しを都知事選の公約に(夕刊フジ)

20日に告示された東京都知事選(7月7日投開票)の行方を、祈るような思いで見守っているのがヤクルトだ。他球団がホーム球場の移転や大型改修でボールパークビジネスに本腰を入れるなか、間借りしている本拠地の明治神宮球場は収容人数が少ないうえ、老朽化が進んで改築なども難しく、トレンドに乗り遅れてきた。どんどん先送りになる〝新神宮球場〟の開場までは、身動きが取れないのが現実。都知事選の争点となっている神宮外苑再開発がストップすれば、球団経営のビジョンは根底から見直しを迫られる。 (塚沢健太郎)

球団親会社のヤクルト本社の株主総会が19日、都内で開かれ、質疑応答では株主9人のうち実に4人が球団に関して質問。衣笠剛球団会長(75)を「これは本社の総会で…。冗談半分で『球団の総会ではないか』と揶揄される」と苦笑させた。

ヤクルト戦のチケットが取りづらいという改善要望や、埼玉県戸田市から2027年に茨城県守谷市に移転する2軍施設へのアクセス問題のほか、ドラフト1位が活躍しない、ケガ人が多いなどの苦情も寄せられたが、もっかセ・リーグ最下位タイに沈むチームへの厳しい意見はなし。より株価に影響しそうな、球団経営を左右する新神宮球場計画への質問も飛ばなかった。

もちろん球団にとっては切実な問題で、「今の(神宮)球場では頭打ち。新球場ができないとどうにもならない」と悲鳴が上がる。株主総会では本社幹部から「今年は過去最高の200万人がご来場いただけるのではないか」と197万人だった昨季からの上積みを期待する声もあったが、1試合平均2万6839人はセ・リーグ最少。チーム成績の影響もあるとはいえ、営業担当は「今の収容は3万人で限界がある。横浜(DeNA)みたいにスタンドを増築できればいいが、うちはそれもできない」と白旗を上げる。

また、西武、ロッテ、DeNAが近年相次いで設置し〝ドル箱〟にしているVIPルームを12球団で唯一、本拠地に持たないのがヤクルトだ。導入の見通しは立たず、貴重な収入源をみすみす逃し続けている。

待望久しい新神宮。19年に神宮外苑再開発の一環として建設計画が明るみに出た当初、完成は27年とされたが、ズルズルと先延しとなり、最新の発表では32年予定に。しかもここにきて、都知事選に出馬表明した蓮舫参院議員(56)が、外苑内の樹木伐採を問題視して再開発計画を「見直して、大切な緑を守ります」と公約。

当選した暁には完成がさらに大きく遅れるか、白紙撤回の可能性まで出てきた。

それでも、衣笠会長は「今年で(ヤクルトの球団保有)55周年。ずっと継続して神宮球場でプロ野球を興行させてもらっている。その前のサンケイ、国鉄も全部ではないが、本拠地としてやってきた」と〝神宮愛〟を強調する。「現在の神宮球場においても、使えなくなるまで。神宮の杜問題がいろいろ取り上げられてますけど、新神宮球場でもスワローズの興行を続けさせてもらうという気持ちは、一貫して変わっておりません」と力説。神宮の杜から巣立つ選択肢がない以上、次の〝東京の顔〟がツバメの命運を握っている。

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