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ドクター和のニッポン臨終図巻 元占い師・渋谷博仁被告、自宅で死亡 エゴの塊、世間を騒がせた「一夫多妻ハーレム男」の拭えぬ孤独感

zakzak by夕刊フジ / 2025年1月27日 15時30分

渋谷博仁被告(夕刊フジ)

昨年、都知事選に出馬した石丸伸二氏が、わが国の人口減少を止めるには「一夫多妻制が必要」と発言し、炎上しました。時代錯誤も甚だしい発言であると。

しかし内心、「ちょっと憧れるなぁ」と思った男性も多いのでは。僕もつい「石丸、なんであんな叩かれないとあかんの? 一夫多妻制はそんなに悪いことか?」と発言して、周囲の女性から怒られてしまいました。

まあ、現実的に考えれば男も女も大変でしょう。日本の法律では重婚は禁止されているので本妻以外は「内縁の妻」となり不均衡が生じます。男性によほどの経済力と体力、そして女性に相当の忍耐力か鈍感力がないかぎり、幸せな関係となるのは難しそうです。子供が生まれたら尚のこと。

結局は、女の我慢のうえに成り立つ男のエゴ? そんなエゴの塊みたいな事件で世間を騒がせた男が死亡しました。

「宇宙人に連れ去られてしまう」などの妄言で若い女性を脅し、性的暴行を加えるなどの罪で5回の逮捕。<一夫多妻ハーレム男>と呼ばれ話題になった、元占い師の渋谷博仁被告が1月19日に東京・東大和市の自宅で死亡しました。女性からの通報で駆け付けた警察によれば、自殺の可能性が高いとのこと。享年76。

渋谷被告は翌20日に、犯した罪のうち1つの判決が言い渡される予定でした。そんなタイミングで命を絶つなんて最後まで身勝手な男だなと思う一方、どうしてこんな男から女性が離れなかったのか? 不思議にも思います。いくらマインドコントロールがあったといえども…。

渋谷容疑者は2006年にも20代の女性を家に連れ込んで、「ここを出ればミンチにされる」などと脅した罪で逮捕されており、当時、週刊ポストの取材でこんなことを話していました。

「最初のカミさんと別れてから、いろいろ考えるようになって、男だったらこれまで夢見ていた生活を実現しよう、と思ったんです」

夢見たハーレム暮らしを叶えるため男は占い師を自称。女性たちを次々脅迫し、家に連れ込んで性的関係を持ちました。しかも、養っていたのではなく、女性たちが日中働きに出て、男が養われていたというのだから衝撃です。「夜道は危ないから、彼女たちに17時以降の仕事はさせていない」とも話していました。何を考えていたのか理解できませんが、渋谷被告はどんなに女性に囲まれていても、最後まで寂しい人生だったように見えます。性欲を満たしても、孤独感は拭えませんから。

それぞれが地獄を抱えながらでも、子供が増えれば日本経済はOKなのか? 石丸氏にぜひとも尋ねてみたいところです。

■長尾和宏(ながお・かずひろ) 医学博士。公益財団法人日本尊厳死協会前副理事長。映画『痛くない死に方』『けったいな町医者』をはじめ、出版やインターネット配信などさまざまなメディアで長年の町医者経験を活かした医療情報を発信する傍ら、ときどき音楽ライブも行っている。

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