1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

ニュース裏表 平井文夫 暗殺未遂はトランプ氏の〝プラスになりかねない〟? 荒れる米大統領選、間違っていなかったサンモニ・膳場貴子氏の発言

zakzak by夕刊フジ / 2024年7月18日 6時30分

日曜(日本時間14日=米国時間13日)朝にスマホを眺めていたらドナルド・トランプ前米大統領銃撃事件を知り、飛び起きてテレビのCNNをつけた。だが、現代はネットの方が情報が早いこともある。再びスマホを見ると、X(旧ツイッター)で英BBCの「トランプ氏の演説中にライフルを持った怪しい男が建物の屋上に登った。警察に通報したが分かっていなかった」という目撃情報を流していた。

CNNに戻って銃撃の瞬間映像を見ると、シークレットサービス(大統領警護隊)のスナイパーはトランプ氏が撃たれる前にテロリストに気づいて構え、トランプ氏が撃たれるのとほぼ同時に撃ち、犯人を射殺している。

「テロリストは撃ち殺す」という意志が明白なのは米国らしいが、トランプ氏の周囲にいた警護官にテロリスト情報が届かなかったのは失態だろう。

日本のテレビ局もこの模様を伝えたが、TBS系情報番組「サンデーモーニング」のキャスター、膳場貴子氏の「(トランプ氏にとって)プラスのアピールにもなりかねないという感じがする」という発言が「銃撃直後で犠牲者も出ているのに不謹慎」と話題になっている。

「いや不謹慎というより、何かこの言葉がおかしいぞ」と思ってもう一度スマホに戻り、「日本語教育ナビ」というサイトで「かねない」の意味を調べた。

それによると「かねない」は、「ある条件下ではその可能性を否定できない」ということを「懸念」とともに表すもので、「類似表現」は「おそれがある」だということだ。なるほど。

そうであれば、膳場氏は暗殺未遂がトランプ氏にとって、「プラスのアピール」になることを「懸念」しているということになる。これは「公平公正な報道」とは言えないのではないか。

あんまり責めると、「お前が言うな」と叱られそうなのでこれくらいにしておくが、実は膳場氏は間違ったことを言ったわけではない。この暗殺未遂はトランプ氏にとって「プラスのアピール」になるのは間違いないからだ。

銃撃後にトランプ氏が崩れ落ちた後、立ち上がって「ファイト! ファイト!」と叫びながら退場していく映像は迫力があった。また、APのカメラマンが撮った、はためく星条旗をバックにした血だらけのトランプ氏の写真もすごかった。この人はこの写真で「2度目のピューリッツァー賞確実」と言われている。

それにしても、ジョー・バイデン大統領が先日のテレビ討論会で、「老いた姿」をさらした矢先のトランプ氏暗殺未遂という展開を見ていると、今年の米大統領選は荒れているなと思う。

英国では14年ぶりの政権交代が起き、フランスでも与党が議会選挙で過半数を失った。いずれの国も選挙が「荒れて」いる原因は国の「分断」であり、双方の激しい憎悪を感じる。日本でもおそらく今年中に衆院解散総選挙が行われるが、欧米各国のように「分断」による「荒れた」選挙になるのだろうか。 (フジテレビ特別解説委員・平井文夫)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください