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経営者目線 日経平均1万5000円!?「大暴落」はまだ序章 ワタミ上海に再進出

zakzak by夕刊フジ / 2024年8月14日 11時0分

ニッポン放送の番組で大暴落緊急スペシャルを放送した(夕刊フジ)

世界三大投資家のジム・ロジャーズ氏と共著『大暴落』を出版し、警鐘を続けてきたが、東京株式市場がついに5日、史上最大の下げ幅を記録した。しかし、私は「大暴落」の序章の「小暴落」にすぎないと感じている。

ニッポン放送の番組で、元モルガン銀行東京支店長で参院議員の藤巻健史さんと緊急対談した。藤巻さんは、暴落は「米国の景気減速ではなく、一番の理由は日銀政策決定会合で国債買いオペを減額していくと発表したことにある」と指摘。「日本は世界最大のバラマキを続けていたが、回収に入ると、株式市場に回るお金がなくなると予想し売っている段階だ」とみる。

今後の株価について、藤巻さんは、植田和男総裁が買いオペを決断できるかが焦点とした上で、「1万5000円割れになってもおかしくない」と見通した。

私は日米金利差や、日銀の今後の動向などを考慮すると、2万8000円から3万円程度で落ち着くと思う。しかし、日銀の債務超過に世界が注目しはじめれば、1万5000円割れの「大暴落」もありえると思う。過去のリーマンショク、コロナショックとは異なり、債務超過では、日銀が株式ETF(上場投資信託)を買い入れる形で、株価を支えることもできず「底が抜ける」だろう。

中長期の為替について、藤巻さんは「これだけの暴落をみれば、もっと暴落するとみて、日銀は絶対に買いオペで保有国債を減額できない。取り消せば、円安は加速する」と話す。私は年後半「1ドル=170円」もありえると感じている。日本株を持つ海外投資家が株の下落を帳消しにするため円高を望むだろうが、日銀や、通貨への信用がなくなれば円安が進むのは間違いない。

日銀の植田和男総裁は今回の暴落で相当のプレッシャーを感じているはずだ。その証拠に日銀の内田真一副総裁は「当面、金融緩和をしっかりと続けていく必要があり、市場が不安定な状況で、利上げをすることはない」と軌道修正のコメントをした。

気になるのは、Xデーの時期だ。藤巻さんは「日銀が債務超過になり、格付け機関や米銀幹部がどう考えるかで、日本の将来は決まる」という。利上げを続ければ、大量に保有する国債の評価損で、日銀は債務超過。利上げをしなければ、円安インフレは止まらない。

そうした厳しい前提を受け入れながらも、企業を経営していかなければならない。ワタミはコロナ禍で中国から全面撤退したが、再び上海の地に「三代目 鳥メロ」を今月1日に出店し順調だ。

現地はデフレ局面に入っていくので、安くて気軽に食べられる業態に攻め方を変えた。今後はフランチャイズで展開し、中国だけで1000店舗を目標に進めていきたい。世界共通、ビジネスは「信用」がすべてだ。

中央銀行総裁が記者会見で利上げをしていくと発表した一週間後に、慌てて副総裁が正反対のことをいう。そうした中央銀行が、世界から「信用」されるだろうか。 (ワタミ代表取締役会長兼社長CEO・渡邉美樹)

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