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〝大乱戦〟自民総裁選告示、壮絶な権力闘争 序盤は進次郎氏優勢 議員票、党員票奪い合い 激しく争う麻生副総裁と菅前首相

zakzak by夕刊フジ / 2024年9月12日 11時47分

高市氏(夕刊フジ)

自民党総裁選が12日午前に告示され、27日投開票に向けた15日間の選挙戦がスタートした。過去最多9人が激突する〝大乱戦〟は、派閥裏金事件を受けた信頼回復や、物価高に対応する経済・財政政策、年金などの社会保障、「有事」を見据えた外交・安全保障などが主要な争点となりそうだ。派閥解消などで選挙戦は不透明感を極めており、上位2人による決選投票になる公算が大きい。前哨戦では、石破茂元幹事長(67)と、小泉進次郎元環境相(43)がトップを争い、高市早苗経済安保相(63)が猛追する構図だったが、政策論争やスキャンダルなどで風向きは一変する。わが日本のかじ取りを担う新しいリーダーは誰になるのか。

「過去にない大激戦。まったく予想がつかない」「支持者の奪い合いで毎日必死だ」「9人も立候補して、まともな政策論争ができるのか」「党内混乱をさらして、信頼回復に逆行しているのではないか」

告示を前に、各陣営からはこんな〝本音〟が聞こえた。

総裁選は12日午前、立候補を受け付け、午後に自民党本部で所見発表演説会を行う。党員・党友の投票は26日に締め切られ、27日に国会議員票の投開票と合わせて、結果が判明する。

投票は、「国会議員票」367票と、議員票と同数に換算した「党員・党友票」367票の計734票を争い、過半数に達した候補が当選する。過半数に届かなければ、上位2人が決選投票に進む。決選投票は、国会議員と47都道府県連が1票ずつ持つ。

これまでの取材を総合すると、候補者乱立で議員票は割れ、ほぼ横一線の状態のようだ。立候補に必要な推薦人(20人)がそのまま候補者の支持に回るなら、9人の出馬で180票が固まる。残票はほぼ同数の187票だが、告示までに態度を明確にしない議員も少なくない。それだけに、党員・党友票が勝負のポイントとなりそうだ。

自民党関係者は「報道各社の世論調査を分析すると、石破氏と小泉氏が約30%ほどの支持で拮抗(きっこう)し、高市氏は15~20%だ。これを党員・党友票に当てはめれば、石破、小泉両氏は100票強、高市氏は最大80票近くとなる。議員票との合算で、1回目の投票で過半数を獲得する候補はおそらくいない」と分析する。

議員票も読めない部分がある。

あるベテラン議員は「麻生派を除いて派閥が解消したことで、組織的な支持のとりまとめが困難になり、選挙戦の想定が難しくなった。当初は『刷新感』を求めて、小泉氏ら若い候補に乗ろうとした議員もいたが、世論は失言1つ、報道1つで変わる。党員・党友票は世論に近い。衆院議員は総裁選だけでなく、直後の衆院選でも勝てる『選挙の顔』を選ぶのに必死だ。当然慎重になる」と明かす。

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