ニュース裏表 安積明子 公明党「最大級の危機」に直面か 大決戦控え噴出する不安要素 関西では維新に票を食われ…年配の支援者が少なくなってきた
zakzak by夕刊フジ / 2024年8月14日 6時30分
参院選と東京都議選が来年7月に行われる。公明党にとって、まさに「負けるわけにいかない大決戦」だ。
前身の公明政治連盟は都議会を舞台に躍進し、公明党結成につながったという。「結党の原点」といえる都議選は、最重要選挙に位置付けられている。
都議会公明党は現在、23議席を有する。2021年の前回都議選まで、8回連続で全員当選を続けてきた。21年は八王子市や練馬区など10選挙区でトップ当選を果たすなど、底堅い組織力を証明してきた。
しかし、25年の選挙は苦戦が予想されているという。どういうことか。
公明党の石井啓一幹事長は3月、BS番組で、「総裁選で自民党が注目されるし、そこで選ばれた総裁は支持率が高くなる」といい、次期衆院選が今秋に行われるのが望ましいとも語った。ただ、危機的な内閣支持率や自民党支持率の低迷から、早期の衆院選は考えにくい。
衆院の任期は25年10月までだ。同年3月までは当初予算の審議が優先されるため、選挙はほぼ不可能だ。そうなると、7月に参院選と都議選に、衆院選も加えた「トリプル選挙」もあり得るかもしれない。
ある公明党関係者はため息をつき、こう語る。
「トリプル選挙になれば全国からの応援を期待できなくなる」
次期衆院選では、かつて「常勝関西」と言われた大阪や兵庫で、勢力を拡大する日本維新の会に票を食われ、公明党が未曽有の苦戦となるとの見方もある。
加えて、石井幹事長は比例区から埼玉14区に転出する。10増10減の選挙区改編で、東京12区選出の岡本三成衆院議員は新たな東京29区へ。新設された愛知16区には、体調不良の伊藤渉衆院議員に代わって、犬飼明佳愛知県議が出馬する。足場の様変わりは組織戦に影響しそうだ。
新型コロナ禍の影響も小さくないようだ。
前出の党関係者は「われわれの活動は集会を通じて候補者の名前を浸透させてきたが、コロナ禍で集まることが難しくなって活動量が激減した」と実情を吐露する。21年の都議選は何とか乗り切ったが、党関係者は「これまで選挙を引っ張ってきた年配の支援者が少なくなってきた」と打ち明けた。
苦戦が予想される選挙区で、候補擁立を諦める動きもあるようだ。もっとも、地元では反対意見が多い。都議会公明党は岐路に立っている。
山口那津男代表は72歳で党の定年(=6期の任期を終えた者、もしくは議員在職中に68歳を超える場合の公認は行わない)を超えているが、党内事情から9月の党大会以降の代表続投もささやかれる。続投となれば改選を迎える来年の参院選はどうするのか。
そもそも、自民党が強ければ、こうしたトバッチリはなかっただろう。四半世紀にわたる自公連立のなかで、いま、公明党は最大級の危機を迎えているかもしれない。 (政治ジャーナリスト・安積明子)
この記事に関連するニュース
ランキング
-
1「また地震が来る」 最大震度6弱の被災地、臨時情報終了も残る不安
毎日新聞 / 2024年8月15日 18時36分
-
2村の男たちはくわで家族を手にかけた―。91歳女性が証言する、沖縄戦の集団自決 「息絶えた母の横で、死んだふりをして生き延びた」逃げ場のない島で起きた地獄絵図
47NEWS / 2024年8月15日 10時30分
-
3言えなかった「死なないで」 戦艦「大和」乗る父との最後の会話
毎日新聞 / 2024年8月15日 15時30分
-
4台風7号が非常に強い勢力に 関東接近時も衰えず荒天に警戒を
ウェザーニュース / 2024年8月15日 22時1分
-
5南海トラフ臨時情報、注意呼び掛け終了 日ごろの備えは継続を
毎日新聞 / 2024年8月15日 17時2分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)