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もっと知っていると10倍楽しい「光る君へ」キーパーソン 藤原隆家、異国の賊を「音の出る鏑矢」で撃退 武闘派貴族に藤原道長の評価は…波乱の人生を演じた竜星涼

zakzak by夕刊フジ / 2024年10月2日 11時0分

悲しき弟を演じた竜星涼(夕刊フジ)

関白・藤原道隆(井浦新)の息子である伊周(三浦翔平)と隆家(竜星涼)兄弟は、波乱の人生を送った。

長徳2(996)年、隆家は「長徳の政変」のきっかけを作った。伊周が通っていた藤原斉信(金田哲)の妹が別の男と密通したと思い込み、兄と見張りに行った際、相手の男に矢を射てしまったのだ。その相手はなんと花山法皇だった。伊周兄弟は大宰府と出雲に流罪に。翌年には大赦があり罪は許されたが、出世の夢は壊れた。

ドラマではこのあたりから兄弟に違いが出ている。伊周は、妹の定子が一条天皇の第一皇子敦康親王を出産したことで表舞台に復帰し、叔父の道長を呪詛し、蹴落とすことをたくらむ。一方、隆家は過ぎたことは忘れ、道長の役に立ちますと接近してくる。隆家の名場面のひとつは、道長が、彰子懐妊祈願のため、御嶽詣でをしたとき。ガラの悪い武者たちと入れ違いに酒を持参して兄の元にきた隆家に「何も聞くな」と拒否される。何かを察知した隆家は、山道で兄に命じられた武者が道長に弓を射る寸前、突然、道長の前に現れ、襲撃を阻止したのだ。これは兄がこれ以上、罪を重ねないための隆家なりの罪滅ぼし。政治生命を絶たれた伊周は、寛弘7(1010)年、37歳で没する。

ここまででも十分、波乱の人生だが、隆家の名は、長和3(1014)年、大宰府に行ってから歴史に残ることになる。

目を患った隆家は、大宰府にくる名医に診てもらうため、大宰権帥として現地に赴く。眼病が治癒し、善政を行っていた寛仁3(1019)年、「刀伊の入寇」が起こる。異国の賊が壱岐・対馬などを襲撃し、1000人以上の住民を殺害、拉致したのだ。隆家は自ら軍勢を率いて博多の警固所に向かい、賊と激戦を繰り広げた。苦戦したとも伝わるが、一説では隆家らが用いた音の出る鏑矢を敵が怖がったことをきっかけに攻勢に出て、能古島に退却した敵を追撃、ついに撃退した。

武闘派貴族・隆家の名は、朝廷にも届くが、褒賞はごくわずかだった。武力での統治に反対し続ける道長が、この事件をどうとらえるか。主人公のまひろはこのとき、どこにいて何を目撃するのか。注目だ。 (時代劇研究家・ペリー荻野)

■光る君へ 2024年1月7日から放送中のNHK大河ドラマ第63作。脚本は大石静。主演は吉高由里子。

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