ノマドの窓～渡る世間はネタばかり～ 間違いなくおいしい〝サモチー〟 具を包む→焼く→おしまい！の簡単おすすめレシピ お酒が好きなら試してほしい一品

これが絶品の〝サモチー〟（夕刊フジ）

このコラムでは「僕が良いと思った（人にお勧めしたい）こと」や「皆さん、これに関して、いかがお考えでしょうか」と心に引っ掛かることを主に取り上げています。今回は「簡単おすすめレシピ」を紹介しようと思います。連載が始まって以来のことですね。

今夜、これを食べながら「こんなにおいしいものを誰にも言わずに独占しているのはもったいない、罪だな」と思ったからなのです。

お酒が好きな方（特にビールかワインが合うでしょう）なら、ぜひお試しいただきたい料理です。僕自身も、いつ誰から教えてもらったのか、あるいはどんなレシピ本で知ったのか、まったく覚えていないのですが、作り方を忘れるのも難しいほどの手軽さ。ふと食べたいと思ったらすぐに作って堪能する料理で、とくに名前はないのですが、わが家で通称としている〝サモチー〟ということにしておきます。

［材料］

・スモークサーモン

・とろけるスライスチーズ

・薄切りしたトマト

・大葉

・春巻きの皮

この５つだけです。

料理に詳しい方なら、この材料を見るだけで「あぁ、はいはい、なるほど。ソレらをアレするのね」と要領はお分かりでしょう。言い方は悪いけど「アホでもできる」というレベルです。

［作り方］

基本的には、４種の具材を春巻きの皮でくるんで焼くだけ。

①春巻きの皮を広げる

②その中央に、大葉・薄切りトマト・チーズ・スモークサーモンを重ねる（春巻きの形なので、それぞれが長方形に収まるようにね）

③春巻きの皮で包み込む

④それをオリーブオイルをひいたフライパンで両面焼く

「こんなの、料理というほどのものではないでしょう」というお叱りの声が聞こえてきそうなレシピです。

具を包む→焼く→おしまい！

それだけなのにおいしいわけは、これも単純です。スモークサーモンとチーズとトマトと大葉の４種をいっぺんに口に入れて食べたら、否が応でもおいしくなるから。それだけです。

普段の食生活で、この４種を一度に口にすることはありませんよね。ならば「春巻きの皮で包んでしまえばいいじゃないか。そうしたら全部をまとめて食べられる」というだけのことです。

このレシピ、わが家では定番のひとつで、サモチーは、うすうすお気づきのようにサーモンとチーズを縮めて呼んでいますが、皆さんもぜひトライしていただいて〝イタリアン春巻き〟とか〝チーズサーモン〟とか適当に名付けて堪能してください。間違いないです。　（火曜日掲載）

■東野ひろあき（ひがしの・ひろあき）　１９５９年大阪生まれ、東京在住。テレビ・ラジオの企画・構成（山寺宏一＆野沢雅子のＦＭ大阪「ニュー・ノーマル・ライフ」など）、舞台脚本（「１２人のおかしな大阪人」など）や演出（松平健とコロッケ「エンタメ魂」など）、ライブ企画＆プロデュース（キムラ緑子と大谷亮介の「ドリー＆タニーライブ」など）、コメディ研究（著書『モンティ・パイソン関西風味』など）、他幅広く活動。猫とボブ・ディランをこよなく愛するノマド。