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凄腕アナリスト ザ・覆面 「カーリット」上値追い継続へ 防衛プラス宇宙の切り口 1500円台で株価指標も割安示唆

zakzak by夕刊フジ / 2024年7月24日 15時30分

7月第3週(16日から19日)の日経平均は、4週ぶりの下落に転じた。

米国の各種経済・労働指標が利下げ観測を支える内容となり、NYダウは最高値を更新したものの、米大統領選挙の候補者であるトランプ氏が演説中に銃撃された事件を契機として、相場状況は大きく変化した。ここにバイデン政権による同盟国に対する対中半導体規制の強化方針が報じられて、米中貿易摩擦の再燃が懸念されることになり、半導体ショックが株式市場に広がっている。

米国市場では先駆した半導体、ハイテク株が調整に転じている。東京エレクトロンなど半導体関連株の寄与度が高い日経平均は、おのずと調整規模がドラスチックとなってくる。

米国市場と異なり、金融政策の転換による金利の引き上げを探る日銀の動向と、為替の過度な円安進行の修正(円高)が加わる東京市場は、より厳しい相場環境に置かれることになる。

ただし、日米ともに半導体に比べて出遅れた大型バリュー株への物色意欲は高まっている。この物色の流れの中で、新たに浮上したのが、トランプ氏の大統領再選を思惑視した「トランプ・トレード」だ。

東京市場ではトランプ・トレードの始まりとともに、「いの一番」に買われ始めたのが、三菱重工業、川崎重工業、IHI、東京計器といった防衛関連グループだった。トランプ・トレードがなくとも防衛予算の増額で、事業環境は追い風にある。

防衛関連の一画を占め、東証スタンダードの「カーリット」(4275)は株価1500円で、PER(株価収益率)12倍台、PBR(株価純資産倍率)は1倍割れ。年間配当36円見込みでの配当利回りは2%超あり、値ごろ的な魅力が大きい。

年初から60%超の上昇を見ているものの、2006年以来、18年4カ月ぶりに1500円台を回復した株価は、1991年のバブル崩壊での急落となった真空地帯が株価2500円まで広がり、水準訂正高の余地は十分にある。

カーリットは化学品、ボトリング、金属加工、エンジニアリングサービスの4事業セグメントを持つ。化学品では自動車用緊急保安炎筒などで高シェアを持ち、シリコンウエハーも手掛けている。中でも過塩素酸アンモニウムはH3ロケットなどの固体ロケットブースターや防衛産業用途の固体推進薬の主原料として使用され、その需要の高まりから生産能力を従来の2~3倍とする増産投資計画が推進されている。防衛関連としての側面とともに宇宙開発関連でもある。

ちなみに、米国で19年に誕生した宇宙軍は、当時のトランプ大統領の肝いりで創設されたという経緯を持つ。

今25年3月期連結業績は380億円(前期比3・9%増)、営業利益38億円(同13・4%増)で4期連続の最高益更新見込み。防衛・宇宙関連の新星として、さらなる上値追いが期待できる。

■ザ・覆面(ざ・ふくめん) 金融業界では知る人ぞ知るベテラン。株式の分析と着眼点の鋭さに定評がある。名を出せばハレーションが大きいため、覆面で参戦。

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