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中国〝暴走〟で尖閣緊迫 主張する領海で「国内法」執行、支配権既成事実化の恐れも 日本漁船の危機に岸田政権は「遺憾砲」

zakzak by夕刊フジ / 2024年6月21日 15時30分

尖閣周辺を航行する中国海警局船(右)(夕刊フジ)

沖縄県・尖閣諸島の周辺海域で20日、重武装の中国海警局船が、日本漁船を追尾するように領海侵入し、緊張感が高まった。中国当局船が尖閣周辺で領海侵入したのは今年21件目で、海上保安庁が対応にあたった。中国は今月、自国領海に侵入した外国人を拘束する法令を施行した。根拠のない〝領有権〟を主張し、尖閣周辺で「中国国内法」を執行する恐れがあり、日本政府は警戒を強めている。

中国海警局の船1隻が20日朝、尖閣諸島周辺の領海に侵入し、別の2隻も一時侵入した。さらに同日夜、別の1隻も侵入し、深夜まで居座った。海上保安庁によると、海警局船は機関砲のようなものを搭載し、日本漁船の動きに合わせて航行した。領海外側の接続水域でも、機関砲のようなものを搭載した別の中国船3隻を確認した。

政府関係者は「尖閣周辺の中国の活動は常態化しているが、緊張が一気に高まった」と語る。どういうことか。

中国は15日、「海警機構行政執行法手続き規定」を施行した。海警局に武器使用を認めた2021年施行の海警法を「徹底実行する」として5月に公表したもので、中国領海に違法侵入した容疑で外国人を最長60日間拘束できると定めている。

前出の関係者は「中国が主張する〝領海〟で法令を執行し、支配権を既成事実化する恐れがある。今回、中国船は日本漁船を追尾するように領海侵入しており、衝突のリスクがある」と警戒する。

尖閣周辺で中国当局船が確認されるのは182日連続となり、12年9月に尖閣諸島が国有化されてから、最長の連続日数を更新した。

森屋宏官房副長官は20日の定例の記者会見で、外交ルートを通じて厳重に抗議したと明かし、「国際法違反」「わが国領海に侵入したことは受け入れられない」と、〝遺憾砲〟を発射したと説明した。

現場海域では、海保の巡視船が領海からの退去要求や進路規制を行い、日本漁船への接近を食い止めたが、「いつ〝有事〟に発展してもおかしくないという緊迫はずっと続いてきた」(防衛関係者)。

岸田文雄政権は、打開策を打ち出せるのか。

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