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わが社の「健康経営」 オムロン(2)昼休みの15分で「かかと落とし」のストレッチ 全社共通の指標「Boost5」で健康に近づく施策を展開

zakzak by夕刊フジ / 2024年9月11日 15時30分

勤務の合間にすぐできるストレッチを社内公開している(夕刊フジ)

自覚症状もなく健康的に過ごしていると、食習慣や運動習慣を改善するという考えを持ちにくい(厚労省2019年「国民健康・栄養調査」)。健康診断結果でちょっと異常値があっても、経過観察レベルならすぐに食生活を見直そうとは思わないだろう。しかし、実際に自分の不健康な状態を目の当たりにしたらどうか。そんな気づきにオムロンは力を入れる。

【隠れた不健康自覚】

食事や運動、睡眠など全社共通の指標「Boost5」を掲げた同社は、「会社にいるだけで健康になれる」環境整備と、「従業員が健康に気づいて実践する」ための施策を両輪としている。

「気づきのために、ウェアラブル活動量計とセミナーをセットにしたイベントを行いました。従業員の満足度が高く、Boost5の達成率も上がりました」と、同社の人事・総務・経理を統括するオムロンエキスパートリンク労働安全衛生マネジメントグループ・保健師の今川かおる氏。

たとえば、睡眠イベントでは、睡眠が健康や生産性の向上などに役立つことや解消法などの基本的な知識をセミナーで紹介している。同時に、腕に着けるウェアラブル活動量計を配布。自分の睡眠時間やその状態、歩数、移動距離、消費カロリーなどの数値が、スマートフォンに表示される仕組みだ。

すると「意外にも睡眠不足だった」など自分の状態を把握することができ、セミナーの知識を基に睡眠改善を行う従業員の成功体験が広がった。結果として、「自分もセミナーに参加したい」との気持ちを後押ししたという。

【すぐ実践できるヒント】

さらに、ライブセミナー「TIPS(問題解決のアドバイス)」では、日々の生活で実践しやすい方法を提供している。たとえば、「本気で伸ばすストレッチ」では、オフィス内ですぐにできる「かかと落とし」のコツを紹介。「イスに座って背筋を伸ばし、お腹に力を入れてかかと落とし」「立って姿勢を正してかかとおとし」といった内容で、就業前と昼休みの15分ずつイントラネットで放映した。

「食事や睡眠も、誰もが気軽に取り組めるのがポイントです。ライブセミナーに社員が出演すると親近感が出てやる気につながります。地道ですが、ひとつひとつ健康に近づく施策を展開しています」(今川氏)

アンケートも実施し、従業員の関心の高いテーマをTIPSに反映しているという。着実に健康的な職場になっている。

「健康意識の高い従業員は、セミナーやイベントにも積極的に参加し、健康と生産性の向上を実現しています。一方、全く無関心の従業員も依然としています。全従業員でいかに健康経営を推進するか。そのための施策を思案中です」と、同労働安全衛生マネジメントグループ長の小森実幸氏は話す。 (取材・安達純子) =次回18日は日本トリムです

■オムロン株式会社 オートメーションのリーディングカンパニーとして、制御機器、電子部品、社会システム、ヘルスケア、データソリューションなど。世界130カ国以上で商品・サービスを提供。グループ従業員数2万8450人(2024年3月末時点)。1933年創業、48年設立。経済産業省等の「健康経営優良法人(ホワイト500)」に8年連続で認定。

【健康経営とは】従業員の健康管理を経営的な視点で考え戦略的に実践すること。従業員の健康が生産性や企業価値の向上につながり、就活や転職先企業の指標にも。

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