山口那津男 本音でズバッと 〝裏金レッテル貼り〟合戦で公明に返り血 衆院選、石井代表の落選は「痛恨の極み」 自民に「政活費廃止検討」要求
zakzak by夕刊フジ / 2024年10月30日 6時30分
27日に投開票された衆院選の結果は、勝敗ラインを下回る「与党過半数割れ」の敗北となった。国民の厳しい判断を謙虚に受け止めなければならない。
公明党は、11小選挙区で挑戦し、4議席しか獲得できず、比例区では20議席を確保したものの、公示前の32議席を割り込む計24議席にとどまった。
なかでも、大阪の4小選挙区は維新に全敗、初挑戦の埼玉14区・石井啓一代表や愛知16区も落とし、議席を保ってきた北海道10区までも惜敗した。9月に私から代表のバトンを渡したばかり。その初陣で石井代表の議席を失ったことは痛恨の極みである。
敗因を分析し次への教訓としなければならない。短期決戦は「レッテル貼り」合戦になりがちである。これまでも「郵政民営化」「政権交代」など訴求力の強い方が勝利する。
今回は「裏金」である。政治資金収支報告の不記載が「裏金」にすり替えられ野党側と多くのメディアの大合唱となった。「政策活動費」と称して好き勝手に使った使途不明の政治資金という点では、立憲民主、国民民主、日本維新の会ともに多額の「裏金」を支出してきたことはさておき、矛先は専ら自民党に向けられた。
公明党は不記載も使途不明の「政策活動費」も一切ないが、小選挙区で与党候補として政権選択を求めれば、同列視されがちになる。だからこそ「同じ穴のムジナと見られたくない」との叫びが出る。
比例区では、自民党とも差別化して「裏金とは無縁の公明党」ときっぱり訴えられるのであるが、痛かったのは、自民党が非公認とした候補者を推薦したことを他党に批判され、比例区の支援に水を差されたことである。
推薦を判断するのは、地元の支持者の受け止めや選挙協力の事情を考慮してのことであるが、全国の比例区に影響が及ばない取り組みが必要だ。結果的には推薦は奏功せず、返り血を浴びることになった。
極めつけは、最終盤で、自民党が非公認候補の政党支部に2000万円を交付したと報じられたことである。いくら党内ルールや合法性を説いたとしても、あのタイミングでやればリカバリーはできない。実際、ネットではこの件の検索が急激に伸び、「裏金」に関心のある有権者には「○○に追い銭」のような印象となったことは否めない。公明党は経緯も分からず、説明責任を負う立場でもないが、ダメージだけ大きく受けてしまった。
選挙結果を受けて28日、自公は党首会談を行い、特別国会で首相指名に臨む「政策合意」を結んだ。公明党から「この選挙結果を厳粛に受け止める」と明記し、政治改革として「政策活動費の将来的な廃止も念頭に」と挿入させた。
少数とはいえ比較第一勢力として、自公が軸となり政治の停滞や混乱を招かないよう、幅広い民意を受け止めた謙虚な政権運営ができるように努めなければならない。 (公明党常任顧問)
この記事に関連するニュース
-
15年ぶり与党過半数割れの衝撃 総理指名選挙で誰に投票?政局のカギ握る国民民主・玉木代表にインタビュー 星浩が解説…今後の政権の枠組み“3つ”のシナリオ【news23】
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年10月29日 17時34分
-
「逆風じゃない、突風だ」“裏金選挙”であの重鎮、現役閣僚、連立のキーマンも落選…自公過半数割れで政界ガラガラポンへ
集英社オンライン / 2024年10月28日 7時0分
-
[衆議院選挙2024]自公大敗、過半数割れ 石破茂首相の責任論に発展か
新潟日報 / 2024年10月28日 5時10分
-
【速報&解説】「与党過半数」はギリギリの情勢 注目の数字「233」と「177」とは? 「2000万円」交付の影響は?
日テレNEWS NNN / 2024年10月25日 2時0分
-
2024年秋・衆院選 自公228議席、過半数割れで大政局へ 立民は「敵失」追い風に144 国民が倍増以上の19、日本保守党3議席か 政党別獲得議席予測
zakzak by夕刊フジ / 2024年10月24日 11時41分
ランキング
-
1維新が代表選実施の方針決定 衆院選で6議席減 党内からも馬場代表らの責任問う声 吉村氏「野党で一人負け」
ABCニュース / 2024年10月31日 21時41分
-
2萩生田氏ら「党所属」扱いせず=自民、批判懸念で異例対応
時事通信 / 2024年10月31日 20時41分
-
3「金の取り立て依頼された」=住居侵入容疑で逮捕の男―千葉県警
時事通信 / 2024年10月31日 20時9分
-
4「下鴨茶寮」に不正アクセス 約1万9千人情報漏えいか
共同通信 / 2024年10月31日 19時57分
-
5【どうなる政権運営】カギ握る維新・馬場代表を直撃「自民党は簡単に野党側の声を聞く政党ではない…同じ手は食いません」 進退について「辞めたらいいというものではない」
MBSニュース / 2024年10月31日 18時10分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください