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日本の解き方 自民党総裁選、高市早苗氏の「勝機」 菅前首相とのキングメーカー争い、麻生氏が裏で推す可能性も 討論会で他候補を〝圧倒〟か

zakzak by夕刊フジ / 2024年9月6日 6時30分

自民党の高市早苗氏(夕刊フジ)

自民党総裁選

高市早苗経済安保相は9日に自民党総裁選に出馬表明する方針だ。報道各社の世論調査では小泉進次郎元環境相や石破茂元幹事長に続く3位というものが多いが、1回目の投票で2位以内に残り、決選投票で勝利するシナリオは考えられるのか。

総裁選では12日の告示日時点で6~8人程度が立候補するとみられる。国会議員票は367票であるが、各立候補者に推薦人20人がいるので、国会議員票は分散化し、第1回の投票では国会議員票で大きな差が付きにくい。となると、党員票がカギを分ける。

今のところ、各種世論調査では、自民党支持層で1位は小泉氏、2位が石破氏、3位が高市氏というところだ。この世論調査が党員票の動向にも近いとすると、小泉氏と石破氏が上位2人となり、高市氏は決選投票に出られない可能性がある。

ただし、総裁選はまだ始まっていない。12日に告示の後、各候補者間での討論会も開かれるだろう。世論調査をみると、小泉氏には勢いがあり、石破氏はやや停滞気味だ。小泉氏に現段階で勢いがあるということは、正式に出馬表明するとさらに支持率が上がる可能性がある。高市氏も出馬表明は9日とされ、まだ伸びしろがあるだろう。

また、この三者を比較すると、「新鮮味」があるのは小泉氏と高市氏だが、「経験値」があるのは石破氏と高市氏だ。高市氏は新鮮味と経験値の両方で高いポテンシャルを持っている。しかも、討論会などで政策論争をすると、高市氏が他者を圧倒する可能性が高い。

今回の総裁選は、菅義偉前首相と麻生太郎党副総裁のキングメーカー争いとも言われているが、小泉氏と石破氏が1位、2位になると、事実上、菅氏の勝利なので、麻生氏は指をくわえて見ているわけにはいかないだろう。麻生氏は、自派閥の河野太郎デジタル相を推すというが、裏で高市氏も推す可能性もある。となると、1回目の投票で、小泉氏と高市氏が上位2人となる可能性が高いと筆者はみている。

決選投票はどうなるか。石破氏のほか、加藤勝信元官房長官らは小泉氏に回るだろう。今の世論調査の数字通りなら、それだけで小泉氏は過半数を取ってもおかしくない。

しかし、告示後の討論会などで高市氏の支持が高まり、小泉氏と石破氏の支持を食えば分からなくなる。石破氏には勢いがなくなっているほか、小泉氏には経験値が少ないので、論戦でボロが出る可能性もある。その上で、麻生氏も菅氏との対抗上、土壇場で高市氏のサポートに回るかもしれない。

小泉氏の経験値のなさは大きな弱点だ。父の純一郎元首相は厚労相や郵政相の経験があり、総裁選も3度目の挑戦だった。

小泉氏は首相になれば43歳で、52歳で就任した安倍晋三氏の戦後最年少のみならず、44歳の伊藤博文を抜き「憲政史上最年少」となる。一方、高市氏ならいうまでもなく「女性初」だ。その上で、経験のなさを選ぶか、国難があるときに経験を選ぶかになる。高市氏は、新鮮味かつ経験を兼ね備えているので、そこに勝機がある。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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