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「1984」エンタメプレイバック 伊藤麻衣子ら主演「大映ドラマ」が大ヒット連発 テレビ界は「8時だョ!全員集合」停電事件、いかりや長介の伝説エピソード

zakzak by夕刊フジ / 2024年11月8日 6時30分

愛らしい笑顔がメークひとつで不良に変わるのも衝撃だった(夕刊フジ)

1984年に爆発的な人気を得たのが、いわゆる「大映ドラマ」だ。

前年(83年)秋から始まった堀ちえみ主演の「スチュワーデス物語」が「ドジでのろまな亀」「教官!」といった大仰なせりふが人気を呼び、84年3月に終了するまで全体を通じて視聴率が平均20%に及ぶヒットとなった。

そして84年には、伊藤麻衣子(現いとうまい子)主演の「不良少女と呼ばれて」や、山下真司主演の「スクール☆ウォーズ~泣き虫先生の7年戦争~」で、その人気を決定づける。

特徴は、実話を元にしながらもはちゃめちゃな展開と、大げさな登場人物と演技、そして「笙子に会いてえ」(不良少女と呼ばれて)や「お前ら悔しくないのか!」(スクール☆ウォーズ)といったせりふに尽きる。

この滑稽ともいえる不可思議な世界観にお茶の間の子供たちはくぎ付けになった。翌日の学校ではみんなが松村雄基や山下真司になりきっていたものだ。

これらの作品を生んだ「大映テレビ」は翌年以降も「少女に何が起ったか」「乳姉妹」「ヤヌスの鏡」「プロゴルファー祈子」と突拍子もない作品を打ち出している。

もともと大映のテレビ映画制作部門として始まり、70年代に「赤いシリーズ」などをヒットさせた。そして現在に至っても「ミステリと言う勿れ」など多くのヒット作を手がけている。

この年のテレビ界では大きな事件が起きている。「8時だョ!全員集合」の停電事件だ。6月16日、埼玉・入間市市民会館からの生中継は放送開始直前に停電となり、真っ暗な画面でスタートした。ついたり消えたりを繰り返す照明にざわつく会場。

この異常事態にも、いかりや長介は動じることなく、懐中電灯を手にゲストを紹介するなど対応。停電は約9分間続いたが、生中継ならではのハプニングは、いまや伝説のエピソードとして語られている。

伝説といえば、関西ではこの年、土曜深夜に「エンドレスナイト」がスタート。司会はばんばひろふみ、兵藤ゆきとあって、深夜ラジオのノリが関西の若者に受けた。東京の「オールナイトフジ」の向こうを張って、「エンドレスギャルズ」も人気を集めた。

1984年のテレビ 視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区)では第35回NHK紅白歌合戦が78・1%。NHK連続テレビ小説「おしん」も最終回が59・4%を記録した。

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