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ノマドの窓~渡る世間はネタばかり~ ラジオ人間の僕がハマった〝ナイツの話術〟ゲストや女性パーソナリティも含め「全員がメイン」の心地良いトーク

zakzak by夕刊フジ / 2024年12月18日 15時30分

ラジオでもトークが炸裂するナイツ(夕刊フジ)

ラジオっ子だった。中学になった頃が1970年代の初めで、大阪の深夜ラジオの世界がブームになった時期。ラジオ大阪「ヒットでヒットバチョンと行こう」、朝日放送ラジオ「ヤング・リクエスト」、毎日放送ラジオ「ヤングタウン」をトランジスタラジオでこっそり聴いていた世代。

とにかく自分も参加したくて、いわゆるハガキ職人というやつになり、20歳を過ぎて気がついたら「ヤングタウン」の構成作家としてハガキをセレクトしたり、ラジオコント台本を書いていた。

それから、いろんなラジオ番組に関わらせていただいてきて、時は一気に40年飛んで今、2024年末。

年金をもらえる65歳になり、仕事としてはFM大阪発の「森高千里ララ サンシャイン レディオ」の構成をしながら、やっぱりラジオライフだ。

特にもう数年前からハマッているのが「ナイツ ザ・ラジオショー」だ。ニッポン放送で平日月~木曜13時~15時半にオンエアされている生番組(金曜は中川家、土曜はサンドウィッチマンが担当)。

この時間帯、関西なら「国際政治にまつわるニュース、日本政治のトピックス」などにパーソナリティーが〝意見する〟〝吠える〟ことがウリになっていることが多いけれど…その点、この番組は大きく異なる。

ナイツのトークの話題の中心は、お笑い関連の裏話に終始する。漫才協会の誰それがどうした、昨日の営業先でこんなことがあった、年イチの独演会はこんなだった、という報告トークがほとんどで、連日のゲストもお笑い芸人たちがメインだ。実際、番組サイトに「笑いにこだわった2時間半の生放送!」と明記してある。

そして、何と言っても特筆すべきなのは、そのトークを受ける女性パーソナリティーのスキルの高さだ。

月曜=平野ノラ、火曜=山崎ケイ(相席スタート)、水曜=安藤ナツ(メイプル超合金)、木曜=箕輪はるか(ハリセンボン)という4人。

それぞれの暮らしぶりを惜しげもなく披露しながら、アシスタントという立場をキープしてのトークが心地良い。

関西なら、相方はどうしても局アナになり、メインパーソナリティーの補佐役になるんだけれど「ナイツ ザ・ラジオショー」の場合は、ゲストも含めて全員がメインのひとりだ。

それを毎日、聴ける時はリアルタイムで聴き、さらに毎晩タイムフリーで夕食時のBGMとしてあらためて流し、土曜日は「ナイツのちゃきちゃき大放送」を聴いて過ごす僕は、完全にナイツの虜(とりこ)なのだった。

■東野ひろあき(ひがしの・ひろあき) 1959年大阪生まれ、東京在住。テレビ・ラジオの企画・構成(FM大阪「森高千里ララサンシャインレディオ」)、舞台脚本(「12人のおかしな大阪人」)やコンサート演出(松平健とコロッケ「エンタメ魂」)、ライブ企画・構成(「小室等de音楽祭」)、コメディ研究(著書『モンティ・パイソン関西風味』など)。猫とボブ・ディランをこよなく愛するノマド。

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