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ニュース裏表 平井文夫 〝バイデンおろし〟で米国は再び分断へ 米大統領選、ハリス氏指名確実 多様性だけが売り、トランプ氏への個人攻撃に走るしかない

zakzak by夕刊フジ / 2024年7月25日 6時30分

ジョー・バイデン米大統領が11月の大統領選から撤退した。一応自慢しておくと、私は1年半前に「バイデン撤退」を予想している。

昨年1月4日発行の本紙連載では、「今年を占う初夢2023」と題して、私の見た初夢を紹介する体で未来予測をしている。

このなかで、バイデン氏が「キシダフミオ」と「ヒライフミオ」を間違えて電話して来る。「フミオか? ジョーだ。大統領選には出ないよ。最近もの忘れがひどいし、7人の孫が全員反対なんだ。じゃあな」と言って電話は切れる。

1年半前に書いたにしては、これはなかなかリアルな表現ではないかと、われながら少し感心している。

だが、見方を変えればバイデン氏の撤退は1年半前でも十分予見できたということだ。無理なのは分かっていたのだ。なぜ、候補者を決める民主党大会のわずか1カ月前になって本命が突然辞退するという大失態を起こしてしまったのか。

正確に言うと、これは「バイデン撤退」ではなく「バイデンおろし」だ。バイデン氏では大統領選だけでなく同時に行われる上下両院選でも共和党に大敗することを恐れた民主党内で「バイデンおろし」が起こり、3週間粘った末にようやくバイデン氏はおりた。

バイデン氏から後継候補に指名されたカマラ・ハリス副大統領は4年前に初の黒人、アジア系女性として副大統領に指名されたときには次期大統領候補として注目を集めた。

だが、任された移民政策で成果が出せないなど、実績に乏しく支持率も低い。「カマラのケタケタ笑い」というのが有名で、真面目な質問を受けた直後でもケタケタ笑う動画がネットで流されていたりして、大統領としての根本的な資質を問う声もある。

米大統領選は1年間の激しい討論を勝ち抜き、メディアの評価に耐えた人が新しいリーダーとなる。「おろされた老人」が選んだ「実績も何もない人」が大統領になる、というのは米国人が本来好むものではないが、民主党の候補指名を獲得するのに必要な代議員の支持を確保したようだ。

一方のトランプ氏は「ハリスの方がバイデンより倒しやすい」と言っているが、世論調査ではバイデン氏の時より差が詰まっている。

暗殺の危機を生き延び、「国民の英雄」となったトランプ氏の指名受諾演説は抑制的で良かったという評価が多い。メディアも見出しで「分断から協調へ」などとうたいあげていた。

しかし、「バイデンおろし」を受けてトランプ氏は「米国史上最悪の大統領だった」と酷評し、敗者へ何の敬意も示さなかった。以前のトランプ氏に戻ったのだ。

実績がなく「多様性」だけが売りのハリス氏は、指名されたらトランプ氏への個人攻撃に走るしかないだろう。米国は再び、「分断と混乱」に戻ることになるだろう。 (フジテレビ特別解説委員・平井文夫)

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