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徹底解説・第4弾 男性更年期 運動・漢方・ビタミンDで撃退 運動の習慣化でテストステロン値が上がり、減量のヤル気UP 内科的治療だけで体重を減らせれば…手術を回避できることも

zakzak by夕刊フジ / 2024年7月10日 11時0分

水中ウオーキングなどで運動習慣をつけよう(夕刊フジ)

新古賀病院糖尿病・甲状腺・内分泌センター長明比祐子医師に聞く

太っていると男性更年期障害(LOH症候群)に陥りやすく、生活習慣病の促進、睡眠障害や気分の落ち込みなど、さまざまな症状にも結びつく。1回40~60分、週3回以上の有酸素運動を習慣化すると、男性ホルモンであるテストステロンの血中濃度は上がり、結果として筋肉量も増えて代謝がよくなり、肥満解消の後押しも期待できる。

「高度肥満症(BMI35以上)でも、食事と運動療法だけで減量できる方もいます。腰椎の病気に対し手術をするため、術前に減量が必要で内科を紹介受診された方の中には、約20キロの減量中に腰痛が改善し、予定手術そのものを回避できた人もいます」

こう話すのは、新古賀病院(福岡県久留米市)糖尿病・甲状腺・内分泌センター長の明比祐子医師。新古賀クリニック(同)で「男性更年期外来」や「肥満外来」を開設している。

「内科的な減量治療だけで整形外科の手術を回避できると、患者さんの減量に対するモチベーションはさらに上がり、食事をはじめとした良い生活習慣を継続しやすくなります。男性更年期障害も克服でき、健康的な心身を取り戻していくことが可能になります」

たとえば、よくあるのはこんなケースだ。若い頃からの暴飲暴食で、40代に突入したとき170センチで60キロだったが、気づけば体重が100キロまで増えたとしよう。歩くとすぐ息切れし、駅の階段がつらい。だから、ついエスカレーターやエレベーターを使ってしまう。仕事はデスクワーク中心なので、体重が重くてもなんとかなっていて、減量の必要性から目をそむけてきた。

こうした場合、腰や膝の関節など整形外科的な治療が必要になると、「手術前にできるだけ減量してください」と医師から告げられる。

「患者さんの中には肥満により男性ホルモンが低下し、減量に対する意欲も低下している方がいます。希望があれば、採血で血中のテストステロンを測定し、その値と現在の症状等を総合的に判断して、テストステロン補充療法(TRT)を行うことができます。治療が患者さんに合えば、気持ちの上でも減量に取り組みやすくなり、加えて筋肉量の増加も期待できます」

ご飯や麺類などの炭水化物の量を半分に減らし、水中ウオーキングなどの運動療法を実践すると、100キロの体重を半年で80キロまで減量することも可能だ。

「運動が習慣化されるとテストステロン値が上がり、モチベーションも維持されやすくなります。減量できた喜びが、さらに減量意欲を後押しします。ぜひ運動習慣を持っていただきたいと思います」

生活習慣病ですでに治療を受けている人は、主治医に運動療法の相談をしてからチャレンジを。運動習慣を身につけて、男性更年期障害、肥満や生活習慣病、腰・関節の病気などを退けよう。

(取材・安達純子) 【あすは「半歩大またウオーキング」です】

■明比祐子(あけひ・ゆうこ) 新古賀病院糖尿病・甲状腺・内分泌センター長。1988年大分医科大学卒。福岡大学内分泌・糖尿病内科准教授などを経て、2015年徳島大学先端酵素学研究所糖尿病臨床・研究開発センター客員准教授(兼務)、23年から現職。日本メンズヘルス医学会理事で、日本肥満学会専門医・指導医でもある。

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