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ニュース裏表 峯村健司 米大統領選「バイデン降ろし」加速 「まさに行き詰まり…」トランプ氏と戦える有力候補なく民主党内に動揺

zakzak by夕刊フジ / 2024年7月6日 10時0分

11月の米大統領選に向けた、民主党のジョー・バイデン大統領(81)と、共和党のドナルド・トランプ前大統領(78)との第1回テレビ討論会が6月27日開かれた。筆者が確認しただけでも、バイデン氏は10回せきこみ、途中で言葉を失うこともあった。壇上を昇り降りする足下もおぼつかなかった。

筆者はワシントン特派員時代に、副大統領だったバイデン氏を直接取材したことがある。当時は大きな身ぶり手ぶりを交えてユーモアを挟みながら、時に眼光鋭く相手を論破することもあった。だが、当時の面影はもはやない。体力と認知能力の衰えは火を見るよりも明らかだった。

討論会後の米紙USAトゥデーの世論調査をみれば、バイデン氏の劣勢は鮮明となった(カッコ内は前回5月の調査)。

バイデン氏38%(37%)

トランプ氏41%(37%)

バイデン氏は翌28日、南部ノースカロライナ州で開いた選挙集会で演説をした。

「私は以前ほど楽に歩けない。以前ほどスムーズにも話せない。議論も以前ほどうまくはできない。だが、真実を伝える方法は知っている。そして、この仕事をどうこなせばよいのかも分かっている」

前日とは打って変わり、20分間の演説で拳を突き上げながら、選挙戦を続けていくことを宣言した。

だが、民主党内の動揺は収まらなかった。

ロイド・ドゲット下院議員(テキサス州選出)は7月2日、バイデン氏に大統領選からの撤退を求める声明を出した。バイデン氏に撤退を求める準備をしている民主党下院議員は25人に上るという。一部の献金者も撤退を求めている。米紙ニューヨーク・タイムズは3日、バイデン氏が選挙戦を継続する可否を検討していると側近に伝えたと報じた。

再選を目指した大統領が立候補を断念したケースはこれまでもあった。1968年の大統領選で、リンドン・ジョンソン大統領が再選を目指したものの、勝ち目がないと判断して選挙戦を離脱した。

今後、「バイデン降ろし」の動きは加速する可能性がある。代わりの候補者として、カマラ・ハリス副大統領のほか、ピート・ブティジェッジ米運輸長官、カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事らの名前が挙がっている。

だが、世論調査を見ると、いずれの候補もトランプ氏と一騎打ちになった場合、支持率は下回っている。

筆者が3日、意見交換をした民主党関係者は、今後の見通しについてこう語った。

「バイデン氏では選挙戦を乗り切るのは難しいことは党内で共通認識となっているが、他の有力な候補者も見当たらない。まさにデッドロック(行き詰まり)に陥っている」 (キヤノングローバル戦略研究所主任研究員 峯村健司)

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