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「有事」に国を守れる宰相は 自民総裁選で重要な争点 元自衛隊統合幕僚長が分析、世論に迎合しない国家観と決断力が必要

zakzak by夕刊フジ / 2024年8月28日 15時30分

そうした観点から現在の状況で日本の新たなリーダーに求められる資質とは何か。

「確固たる信念を持ち、何が日本の国益になるかということを常に踏まえて判断できることだろう。安全保障に関しては、世論をあまりに気にしすぎて判断が狂うということもある。世論に迎合しすぎることなく、国益を踏まえた決断ができる首相が必要だ」

ポピュリストではかえって国家の危機を招くと懸念を示す河野氏は、重要なものは「国家観」だとする。

「首相は各大臣よりも一つ飛び出なくてはいけない存在で、日本をどういう国にしたいかというビジョンを提示すべきだ。そこから個々のいろいろな政策が出てくるべきだが、これまでは理念の部分が薄かったのではないか。自民党の総裁選だから候補者は基本的には保守のはずだが、保守思想とはどういうことか、戦後レジームをどう考えるのか、日本が戦後歩んできた道は正しかったのかなどを国民に語りかけてほしい」

■河野元統幕長「『核抑止』もタブーなしの議論を」

逆に新総裁として好ましくない条件は何か。河野氏は自身の経験も踏まえて語った。

「国家観、信念、判断力、決断力を持ち合わせていない人はふさわしくない。リーダーというのは導く組織に対してビジョン、目標を明確に提示でき、その目標を達成する強い意志を持つ人だ。目標を達成するためには、『千万人と雖(いえど)も我往(ゆ)かん』という不退転の強い意思を持っていること。最後はその結果に対して責任を回避せずに取ることが必要だ」

河野氏は岸田文雄首相が果たせなかった憲法改正についても言及した。

「これもリーダーシップの問題だ。熟議は必要だが、そろそろ結論を出す時期に来ていると思う。自民党創設の理念は自主憲法制定だったわけなので、しっかりと原点に立ち、国会が結論を出して国民に判断する機会を与えてほしい。数字上は憲法改正に抵抗のない国民も多数を占めてきている」

河野氏は核の問題も積極的に議論すべきだと主張した。

「ウクライナ戦争以来、核の問題が不安定化している。『核抑止』についてもタブーなしで議論できる国であればリーダーは適切な判断ができる。それが戦争を回避するための大きな力になると私は思う」

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