トランプ氏とハリス副大統領がテレビ討論会で初対決、米メディア調査では「ハリス氏優勢」 専門家「勝負を決するのは10月」
zakzak by夕刊フジ / 2024年9月12日 15時6分
米大統領選(11月5日投票)に向け、共和党のドナルド・トランプ前大統領(78)と、民主党のカマラ・ハリス副大統領(59)は10日夜にテレビ討論会で初対決した。米メディアの反応は「ハリス氏優勢」が多かったが、専門家は「勝負を決するのは10月」との見方を示す。
ハリス氏優勢
討論会でハリス氏は「ドナルド・トランプが私たちに最悪の公衆衛生などの状況を残した」と強調した。
トランプ氏は「インフレは米史上最悪だ」と経済運営を批判し、移民問題について「何百万人の人々がこの国に流れ込み、町を乗っ取っている。彼女(ハリス氏)とバイデン(大統領)は国を破壊した」と酷評した。
米連邦議会襲撃などについても応酬があり、ハリス氏の追及にトランプ氏が守勢に回る場面もあった。
CNNによると、世論調査機関が視聴者を対象に実施した調査では、「よい討論を行った」のはハリス氏が63%で、トランプ氏は37%だった。保守系の「FOXニュース・デジタル」でも、パネルに参加した有権者のうちハリス氏勝利としたのは12人、トランプ氏勝利は5人だった。
米国政治に詳しい早稲田大学公共政策研究所招聘研究員の渡瀬裕哉氏は「ハリス氏が登場した直後の〝ご祝儀相場〟がだんだん薄れてきたが、今回の討論会で盛り返したといえる。ただ、支持率はまだ互角で、勝負はみえない」と指摘する。
過去にも終盤戦の「オクトーバー(10月)・サプライズ」が勝敗を揺るがした例もある。16年大統領選では、優勢だった民主党のヒラリー・クリントン氏を私的メールアカウント使用問題が襲い、トランプ氏に逆転を許した。
渡瀬氏は「10月にはお互いに相手のスキャンダルを暴露し、攻勢をかける。トランプ氏についてはどんな疑惑が出てきても聞き慣れた感がある一方、ハリス氏はこれまで好印象だった分、スキャンダルへの耐性が弱い。大きな疑惑が出れば結果を左右しかねない」と語った。
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