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〝現代版アヘン戦争〟トランプ次期米大統領、対中関税強化 社会問題化するゾンビ麻薬「フェンタニル」の密輸阻止 米朝トップ会談も検討

zakzak by夕刊フジ / 2024年11月27日 15時30分

これに対し、中国外務省は26日の報道官談話で「フェンタニルは米国の問題」「中国は麻薬対策が最も厳格な国の一つだ」と主張した。

今回のトランプ氏の投稿をどうみるか。

ジャーナリストでキヤノングローバル戦略研究所主任研究員、峯村健司氏は「フェンタニルは米国で深刻な問題となっている。ただ、第1次トランプ政権に比べ、バイデン政権では効果的な対策を取ってこなかった。今回、中国だけでなく、メキシコ、カナダにも高い関税を課すことを打ち出したことも斬新な手法だ。対中政策で厳しい姿勢を公約に掲げてきたトランプ氏は早速、バイデン政権との違いをアピールした。習近平政権にも大きな脅威に映っているだろう。効果を上げるのではないか」と話した。

北朝鮮外交についても新たな動きが報じられた。

ロイター通信が26日、複数の関係筋の話として、トランプ政権移行チームが、トランプ氏と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記の直接会談を検討していると報じた。現在途絶えている北朝鮮サイドとの意思疎通の再開を当初の狙いとしている。具体的な政策目標や日程は定めていない。トランプ氏自身は最終決定していないという。

■渡瀬氏「積極的な首脳外交が必要も首相にできるか怪しい」

トランプ氏は2018年、シンガポールで史上初となる米朝首脳会談を行うなど、第1次政権時代に、正恩氏と3回も首脳会談を行った。「朝鮮半島の非核化」が主な目的だったが、北朝鮮による拉致被害者の帰国実現を政治的使命とする盟友・安倍晋三首相(当時)の要請を受け、トランプ氏は首脳会談で正恩氏に拉致問題を提起した。

現在の石破政権は、外交に不安を抱えている。

今月に南米で行われたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)や、G20(20カ国・地域)首脳会議では、記念撮影への遅刻、座ったままの握手、腕を組んでの式典の観覧など外交儀礼を欠く振る舞いを繰り返した。

トランプ氏が「主敵」と位置付ける中国の習主席との首脳会談では、右手を差し出した習氏に両手で握手に応じて、「おもねり」と批判された。政権の閣僚についても「親中傾向」が指摘されている。

石破政権で日米関係は大丈夫なのか。

早稲田大学公共政策研究所招聘研究員の渡瀬裕哉氏は「石破政権や外務省には、トランプ政権に対する偏見が感じられ、客観的に分析できる閣僚や識者を重用することが必要だ。トランプ政権が日本に強硬的な交渉や要求をしてくる可能性もある。これに対応するには、日本が他の国々と連携する必要がある。石破首相は首脳外交を積極的に展開していかなければならないが、APECなどでの外交姿勢を見ていると、怪しいのではないか」と指摘した。

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