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ニュースの核心 トランプ氏と面会〝実現困難〟「石破外遊」リスク 拒否なら「信頼できない」との通告も同然 習氏には「日米関係にくさび打つ」絶好の相手

zakzak by夕刊フジ / 2024年11月15日 15時30分

トランプ次期大統領は「対中強硬路線」を明確にしつつある(AP)(夕刊フジ)

石破茂首相は14日夕、ペルー、ブラジル歴訪のため、政府専用機で羽田空港を出発した。APEC(アジア太平洋経済協力会議)、G20(20カ国・地域)の両首脳会議に出席し、各国首脳との個別会談も行う。ただ、最大の焦点は、経由地の米国でドナルド・トランプ次期大統領との会談が実現するかどうかだ。石破首相は、トランプ氏の盟友である安倍晋三元首相を批判し続けてきた「政敵」であり、石破政権は「親中」傾向が強いとされる。一方、トランプ次期政権の閣僚に指名された面々は「対中強硬派」が並んでいる。朝日新聞は15日朝刊1面で「トランプ氏面会『実現が困難な情勢に』」と報じた。石破首相は、日米同盟を維持できるのか。ジャーナリストの長谷川幸洋氏は、リスク満載の「石破外遊」を考察した。

石破首相は南米訪問に合わせて、中国の習近平総書記(国家主席)や、ジョー・バイデン米大統領と個別に会談する予定だ。帰途には米国に立ち寄って、トランプ次期大統領との会談も調整している。初の首脳会談に臨む石破首相に成算はあるのか。

一連の会談で最大の焦点は、「トランプ氏との会談にこぎつけられるかどうか」だ。

もしも、トランプ氏が日程などを理由に「会わない」となったら、大変だ。正式な大統領就任前とはいえ、アジア太平洋で最重要な同盟国との首脳会談を拒否したとなれば、「オマエは信頼できない」と通告されたも同然になる。

そうなれば、衆院で過半数を割り、政権維持が困難になっている石破政権にとっては「最後の一撃」になるかもしれない。「米国に見限られた石破」という評価になって、国内の「石破おろし」も俄然(がぜん)、息を吹き返すだろう。

会った場合でも、盤石な「トランプ・石破関係」を構築するのは難しい。

理由は4つある。

まず、石破首相には外交経験がほとんどない。次に、トランプ氏は、石破首相が自分の盟友だった安倍氏の「政敵」だったことを理解している。それを知らないほど、間抜けなトランプ陣営ではない。

石破首相の掲げた政策自体もトンチンカンだった。

「アジア版NATO(北大西洋条約機構)の創設」も、「日米地位協定の改定」も、実現しようと思えば、日本の憲法改正が不可欠になる。トランプ氏は2019年時点で「日米安保条約の片務性」に不満を漏らしていた。

石破首相は、とてもそんな話を持ち出せないだろう。口にした瞬間に「憲法改正はどうした。日本は米国を守れるのか」と反論されるに決まっているからだ。

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