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肉道場入門! 本店大阪・鶴橋の味をそのまま直送 焼肉の味を決める門外不出の秘伝の〝タレ〟を東京に 新宿「ホルモン焼肉松よし」

zakzak by夕刊フジ / 2024年7月16日 6時30分

本場のウルテ湯引きも味わえる(夕刊フジ)

★絶品必食編

焼き肉の味を決めるのは何か、と焼き肉の聖地、大阪の鶴橋で聞いたなら「タレ」と答えが返ってくるはずだ。焼き肉を愛し、焼き肉とともに暮らしてきた人たちにとって、それほどタレは大切なものなのだ。

この6月、新宿駅西口に「鶴橋ホルモン焼肉 松よし」が開店した。聖地・鶴橋のガード下では赤ちょうちんが目印となる、名店ののれん分け店だ。新店とは思えぬ、年季の入った(ように見える)本店と同じ赤い看板に郷愁と食欲がそそられる。

ずらり並んだメニューからは大阪の匂いが香ばしく漂う。

例えば「刺し」ならば東日本ではまず見かけることのない「ウルテ湯引き」。気管のナンコツをサッと湯に通し、コリコリした食感に仕上げる。踊るような弾力が楽しい部位だ。

その他センマイ刺しやツラミ刺しなどを盛り合わせた「冷やしホルモン松よし盛り」は夏場にこそうれしい、爽快な内臓料理。食べ進めるほどに食欲が刺激される。

味の決め手となっているのが、鶴橋の本店から直送されている辛味噌ダレのチョジャン。コチュジャンをベースに酸味を加えた韓国料理における万能ダレだが、本店で作ったものを直送しているだけあって完全に鶴橋そのままの味なのだ。

この店のチョジャンは、辛くて旨くて、心地いい酸っぱさがある。過剰に尖るわけでなく、甘味が強いわけでもない。辛味と旨味の底をまろやかな酸味が支える精妙なバランスは一朝一夕にできる味ではない。

直送されているのは、チョジャンだけではない。本店にもない各卓で客自身が焼く炭火焼きの味の土台となる醤油ダレや味噌ダレも鶴橋本店の味がベースとなっている。

壺に入った長い〝松よしハラミ〟は松よしの醤油ダレを使った東京だけの新メニュー。かたや蒸し豚や焼き豚足などは鶴橋本店のファンなら欣喜雀躍する味わいだ。

鶴橋の味をそのまま東京で味わうことのできる喜びに加えて、鶴橋にもない肉焼きの楽しみまでも東京に持ってきてくれた。門外不出の秘伝のタレの凄み。このタレひとつで東京・新宿西口の雑踏に、本場・鶴橋が出現する。 (火曜日掲載)

■松浦達也(まつうら・たつや) 編集者/ライター。レシピから外食まで肉事情に詳しい。新著「教養としての『焼肉』大全」(扶桑社刊)発売中。「東京最高のレストラン」(ぴあ刊)審査員。

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