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新・親も知らない今どき入試 小規模だが評価できる大学ランク 「グローバル教育」で高評価、国際教養大が首位 就職先にアマゾン、アクセンチュア、三菱商事など

zakzak by夕刊フジ / 2024年10月4日 15時30分

進学校の進路指導教諭がお勧めする大学の第3回は、「小規模だが評価できる大学ランク」をお届けする。

大学通信は毎年、全国の進学校の進路指導教諭を対象に、お勧めの大学を調査している。2024年は、約3000高校にアンケートを送付し、766校から回答があった。ポイントは、アンケート項目別にお勧め度の高い順に大学を5校連記してもらい、最初の大学を5ポイント、次を4ポイント…として集計した。

受験生の総合大学志向は強い。その要因は、充実した学部構成により多様な学生が集まり交流ができることや、他分野の学部の授業を履修することにより視野を広げることができることなどが挙げられよう。こうしたスケールメリットを小規模大学に求めることは難しいが、規模が小さいからこその良さもある。予備校関係者は言う。

「小規模大学には、教職員と学生の距離が近いことによる高い教育・研究効果や、学生間の濃密な関係を築きやすいことが成長につながるという良さがある」

ランキングの1位は、前回の「グローバル教育に力を入れている大学ランク」で、ダントツのトップだった国際教養大。世界に目を向ける学生が育っていることは、就職先からも分かる。24年卒の就職者が最も多かったのは、アマゾン・ジャパンとセイコーウオッチで各3人。2人の企業には、アクセンチュアや川崎汽船、三菱商事、日本貿易振興機構などがある。卒業生が187人と少ないため、1社あたりの就職者数は少ないが、就職者数上位企業には、グローバルカンパニーが名を連ねている。

2位は「ゼミの武蔵」と呼ばれている武蔵大。すべての学生が参加するゼミを評価する教員が多く、「学生の主体的な学修や研究へのサポート体制が明確」(神奈川の公立校)といったコメントが寄せられている。

3位の国際基督教大は、専任教員1人あたりの学生数が17人という教育環境を生かした、ディスカッションや対話を重視した授業が多く、学生が積極的に授業に参加することが学びの特徴。

小規模大学は、学生どうしの関係性の中で、学力が引き上げられるというメリットもある。8位に入った産業能率大の関係者は、「意識が高い学生に触発されて、大学全体の学ぶ意識が高まる。これは小規模大学の良さでしょう」と話す。

地方の小規模な国公立大でも、特徴的な教育・研究を行っている大学は全国的に認知されている。4位の会津大は、1993年にコンピュータ理工学部の単科大学としてスタートした先進性の高い大学。7位の都留文科大は文と教養の2学部からなる教員養成に定評がある大学だ。表にはないが、システム情報科学部の単科大の公立はこだて未来大(北海道)が11位、13位には高知工科大(高知)が入り、18位には、日本の産業集積地である「燕三条」で工学を学ぶ三条市立大(新潟)が入っている。

■井沢秀(いざわ・しげる) 大学通信情報調査・編集部部長。1964年2月6日、神奈川県生まれ。明治大学卒業後、受験情報・分析を主力事業とする大学通信入社。大学の入り口(入試)から出口(就職)まで、情報を収集し発信中。中高・大学受験の案内書・情報誌を編集するほか、新聞社系週刊誌、経済誌などへの情報提供と記事執筆を行う。

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