全国に潜む〝不発弾リスク〟宮崎空港で爆発・陥没 間一髪!出発機が2分前に通過 世良光弘氏「羽田も可能性ゼロではない」
zakzak by夕刊フジ / 2024年10月3日 14時53分
宮崎空港(宮崎市)で2日午前、誘導路で突然爆発が起こり、陥没する事態が発生した。国土交通省宮崎空港事務所は戦時中の米国製の不発弾が原因と発表した。けが人はなかったが、出発機が2分前に通過しており、危機一髪だった。他の空港や日本各地にもリスクが潜んでいる。
爆発があったのは2日の午前8時前、駐機場と滑走路をつなぐ空港東側の誘導路。航空大学校提供の映像には、激しく土煙が上がり、直径7メートル、深さ約1メートルの陥没が確認された。滑走路閉鎖で午後2時まで87便が欠航したが、3日朝、運航が再開された。
爆発したのは戦時中に投下されたとみられる250キロ爆弾とみられ、爆発の原因は不明だ。
宮崎空港は、旧日本海軍の航空基地で、米軍の攻撃による不発弾がたびたび見つかっている。2011年に2件、21年に1件の不発弾が確認され、撤去された。
12年10月に仙台空港で、20年4月には那覇空港でも不発弾が発見された。
軍事ジャーナリストの世良光弘氏は「航空機などの振動で信管が刺激された可能性もある。飛行場は旧軍当時から利用されているケースが少なくなく、戦時中は集中的に米軍の攻撃を受けているところもある。空港は市街地よりも工事の回数が少ないため、見つかりにくい事情もあると考えられる」とみる。
防衛省統合幕僚監部によると、昨年度、全国で処理した陸上の不発弾は2348個(約37・5トン)だった。19年度から22年度まで毎年1000個以上が処理され、半数近くが沖縄県内だ。住宅街で発見されるケースも珍しくない。
世良氏は「戦時中に投下されたうち10%は不発弾になっているともいわれる。成田空港や関西国際空港など新しく作られた空港はリスクが少ない。羽田空港のように戦後米軍に接収された飛行場も、調査はされているはずだが不発弾が残っている可能性はゼロとはいえない。大規模な空襲を受けた都市部や軍事施設の跡地、軍港だった港湾でも海底に機雷が埋まっているケースもある」と指摘した。
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